まず、「日常的に夫婦の暴言に接すると、脳の海馬や偏桃体に異常をきたし、怒りや不安を感じやすくなる」「視覚野も委縮。記憶力や学習能力が低下すると言われています」と福井大学などが行った研究結果を紹介。
さらに、両親が常に嫌味を言い合う家庭環境で育った女性にもインタビューした。その女性は、「何も起きてないのに、何か起こるんじゃないか」と語り、人の顔色を常にうかがい、人付き合いが怖くなってしまったらしい。
番組を見ていたツイッターユーザーからは、「自分の子供時代を思い出して結構ツラかった」「今はそれが孫にまで影響してると私は思っている。親の喧嘩は子供には本当に辛い」「自分の子供時代を振り返り、胸が痛む。いつも心は親の心配。良い子で居続けたため、大人になってから反動がきた」「小さい頃から親の激しい喧嘩を見続けてきた自分。感情のコントロールができない子どもを見て、『あ、私だ』って思った。」など、幼少期に夫婦喧嘩を見続けてきた経験のある人の書きこみが多く寄せられていた。
番組では、臨床心理士の信田さよ子氏が夫婦喧嘩を減らす極意として、「(自分の家で話すと)日常生活の延長になっちゃうんですよね。ですから、できれば非日常的なカフェ、公園とか、そういうところで夫婦で話すという…」「(感情を)ぶつけあうのは良いことだと思うんですよ。でもね、子どもの前ではやっぱりマズい…ですから、2人だけの時間を作って、そういうことが必要なんじゃないでしょうか」と子どものいない場所で、話し合いの場を設けることの必要性を伝えた。
家庭内での夫婦喧嘩はなかなか収拾するのが難しい。子どもが健全に育つための環境づくりには、壁が多すぎるようだ。