「一般的に、哲学を研究する大学教授などの研究職を目指す場合には、大学の学部に4年間通ったあと大学院へ進学する必要があります。大学院では修士課程2年間、博士課程3年間のカリキュラムを修了し博士論文を提出し合格する必要がありますが、哲学などの人文系の分野で3年間で博士論文を執筆できる人はまずいません。大学入学から少なくとも15年程度はかかると見て良いでしょう。さらに、哲学の場合は語学力の修得や、海外への留学もまず求められる経歴ですね」(予備校教師)
この間の学費もバカにならない。大学院以上となれば返済不要の給付型奨学金もあるが、トータルでは1000万円以上はかかるだろう。
「もちろん、これは哲学研究者の場合ですから、須藤の言う『哲学者』ならば、極論を言えば学歴は必要ありません。ただ、それでは単なる『床屋談義』『もっともらしいことを言っているだけ』といった『自称哲学者』のレベルにとどまってしまいますので、本格的に哲学を学びたいならば、英語に加えてドイツ語やフランス語など外国語の知識も求められますね」(前出・同)
須藤は1996年生まれの22歳。この春、大学へ入学したとしても「哲学者」になれるのは30歳を過ぎてしまう。ネット上でも「この人、前はドイツ留学するとか言ってなかったっけ」「言ってることが行き当たりばったりすぎる」といった声も聞かれる。果たして、そこまで人生を賭ける覚悟が彼女にあるだろうか。ひとまず今後の行方を見守りたいところだ。