search
とじる
トップ > レジャー > NHKマイルC 伏兵ピンクカメオが大金星

NHKマイルC 伏兵ピンクカメオが大金星

 ゴールデンウイーク最後の日(6日)に行われた「第12回NHKマイルC」(JpnI 東京芝1600m)は、3連単970万円超の大波乱決着。ブービー人気の牝馬ピンクカメオが大外一気を決め、JRA重賞競走における払戻金レコードを更新した。勝ち時計は1分34秒3(稍)
 「最初から勝ちなど意識していなかった。(意識していたら)早めに動いて、多分、勝てなかったでしょう」
 中央、地方合わせ、年間約1000以上ものレースに騎乗する経験豊かな内田博騎手がレース前に事実上の敗北宣言をしていたぐらいだ。17番人気の牝馬ピンクカメオの激走は、GI(JpnI)史上に残る超大番狂わせといっていいだろう。
 前走・桜花賞14着、マイナス12kgの馬体、さらに国枝師は新潟で馬主と会合のため不在。そして、一線級の男馬相手。馬券を買える要素はまるでなかったといっても語弊はあるまい。それでも、買う材料を強いて挙げるとすれば、鞍上・内田博の“経験”のみだろう。
 結果的に「(雨の影響で馬場が悪くなった)内は伸びない」という内田博の判断が、自身の中央GI初勝利につながった。7着までがふたケタの馬番だったように、もともと蹄跡が目立っていた内馬場で競馬をした内枠馬は軒並み伸びを欠いた。他の騎手が必死にムチを入れている姿を後方から見据えながら、スムーズに大外に持ち出す冷静さは、やはり経験値の高さが成せる業だろう。
 「直線は出るところがなかったこともあったが、追わずに外に出した。それが切れ味につながった。馬に対しての経験は豊富。それが生かせたね」と、謙虚な内田博自身もレース運びを自画自賛する。さらに、驚くべきなのは、これが初騎乗だったということである。
 もちろん、馬に力があったからこその快挙なのだが、今さら渋い馬場を得意とするフレンチデピュティ産駒、兄が安田記念を大外から差し切ったブラックホークといったプロフィールを紹介しても後の祭りだ。
 ともあれ、この激走は1勝馬ローレルゲレイロ、直前までプリンシパルSと両にらみの構えを取っていたダイレクトキャッチなど、有力どころの層が薄かったこそ…というのが正しい評価なのかもしれない。
 次走はオークスを予定する。「折り合いはつくし、2400mはダメではない」と内田博騎手。大駆けか、大化けか…。ピンクカメオの真の評価はダイワスカーレット、ベッラレイアの2強と相まみえた後に、正当なジャッジが下されることになるだろう。

関連記事


レジャー→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

レジャー→

もっと見る→

注目タグ