「この辺りは大企業の事業所が多く、夜になると人気がなくなり静まりかえっています。容疑者は、ネットで痴漢もののアダルトビデオを見て興味を持ったと供述している。確かに、ネット上には痴漢モノのタイトルが数え切れないほどあり、その大半が触ってすぐ女性が感じ始めるというストーリー。容疑者は、そこまでいかなくとも、触るぐらいは…などと短絡的に考えたようです」(捜査関係者)
NECはパソコン、通信、半導体事業が3本柱だが、パソコンの出荷台数がタブレットやスマートフォンに押されて減少し、半導体も収益が悪化。昨年は大リストラを発表したばかりだった。
「国内7000人、海外3000人のリストラ計画を発表し、過酷な退職勧告で世間の非難を浴び、国会にも取り上げられたのは記憶に新しいところ。今年3月期の連結決算でなんとか黒字に転換したものの、一時期5兆円あった売り上げも3兆円にまで落ち込んでおり、社内に依然としてピリピリしたムードが漂っているといわれます。容疑者は技術系の社員で日頃は温和な性格だそうですが、こういった社内のプレッシャーがあったのでしょうか」(社会部記者)
いずれにせよ、本人は「4〜5件はやった」と供述、「被害届も5件出ている」(捜査関係者)という。そのため、証拠が固まり次第、追送検となる見込みだ。ひとりの愚かな行為が、またもやNEC社内に嫌な空気を呼びそうだ。