「北朝鮮は、『チャムメ(オオタカ)1号』、別名『エアホース・ウン』などと揶揄されている正恩専用機を所有しています。同機は旧ソ連製の『イリューシン62型』を改造したもので、実妹の金与正(キム・ヨジョン)党中央委員会第1副部長ら北朝鮮の高官級代表団が、昨年2月に『平昌五輪』の開会式に出席した際は、同型機の『チャムメ2号』で訪韓しました。北朝鮮国営の高麗航空は、チャムメ1号を含め同型機を4機保有していますが、チャムメ1号の航続距離は9000キロ超で、シンガポールまで飛べるものの40年も使われて老朽化しているため、安全性がイマイチです。実際2014年に崔竜海(チェ・リョンヘ)党副委員長が乗っていた際に機体の故障により引き返したという“前科”もあるほどです」(北朝鮮ウオッチャー)
ベトナムのハノイで開かれた2回目の米朝首脳会談は物別れに終わったが、正恩委員長はこの首脳会談にある程度の自信をもって臨んだ。結果的にその自信は見事に粉砕されたが、それは所有ベンツに現れていた。
「第2回目のハノイでの会談前日に、特別列車でベトナム入りした正恩委員長は、その自信を裏付けるように、その後専用ベンツに乗ってハノイ市内を移動してベトナム国民から歓迎を受けています。専用ベンツは、正恩委員長が気分転換できる数少ない空間の1つです。4月の南北首脳会談と6月のシンガポールでの米朝会談では、『ベンツS600プルマンガードリムジン』に乗っていましたが、正恩委員長が乗るベンツには、いつでも用を足せるようにトイレが装備されているといわれています。移動中に外のトイレに行くとなると、“完璧な”警護体制に変更が生じてしまうからです」(同・ウオッチャー)
ベンツは装甲車に劣らない水準の防弾機能を備えた車両には「ガード」という名前を付けるが、正恩委員長の車両も約20億ウォン(約2憶円)のガードが装備されている。保有台数は複数あると見られる。
実はこの「S600プルマンガードリムジン」は、対北朝鮮制裁決議違反車両で、南北会談の際に悦に入って乗車している文在寅大統領には世界から非難の目が向けられた。文大統領はどこにいても空気の読めないご仁であるようだ。