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元川悦子のサッカー魔法陣(15)

 日本の試合がなかった1日、豪州が順当にウズベキスタンを下した2010年南アW杯アジア最終予選A組。豪州と日本はそれぞれ勝ち点13、11と他3カ国を大きく引き離しており、南ア行きはほぼ確実だ。

 「2強・3弱」のA組とは対照的に、B組は大混戦。韓国、北朝鮮、サウジアラビア、イランが2位以内をめぐってシ烈な争いを繰り広げている。
 3月28日の時点では、北朝鮮がUAEを2-0で破り、66年イングランド大会以来のW杯出場に大きく前進した。北朝鮮は90年代後半から00年代前半まで国際舞台から遠ざかったが、復帰後は若年層強化を積極的に推進した。06年アジアユース選手権(U-19)優勝など実績を残す。Jリーグで活躍する鄭大世(川崎)らも加わり、分厚い攻撃力を誇るチームができあがった。
 同日にはサウジアラビアとイランの対決があり、12万の大観衆が集まるテヘランでサウジが逆転勝ち。イランを率いたダエイ監督が解任される大事件が起きた。ダエイはイランの元スーパースター。もともと指揮官としての手腕は疑問視されていたが、この更迭劇がチームに与える衝撃は少なくないだろう。

 北朝鮮が首位に立つ中、迎えた1日、最大の注目カードだった韓国と北朝鮮の直接対決は、内容では北朝鮮が勝った。
 腹痛を訴えながら猛然とゴールに向かう鄭大世の存在感は際立った。だが、最終的には韓国MF金到佑のFKがDFに当たって入るというバーレーン戦の日本と同じ幸運な形で、韓国が同胞を振り切った。韓国は朴主栄(モナコ)ら20歳前後の若手がグングン伸びており、若返りも順調に進んでいるようだ。
 もう1試合はサウジがUAEに勝利した。この結果、韓国が勝ち点11、北朝鮮とサウジが10、イランが6。韓国有利な構図だが、6月には2〜3試合が残っており、どんな展開になるのかまったく予想がつかない。
 日本がB組に入っていたら、このタフな予選を勝ち抜けたか微妙。ただ、少なくとも毎試合、痺れるような思いができたのは確か。それだけに惜しい気がする。

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