特にノリが悪そうなキャバ嬢相手には重宝する話題で、気軽に連絡先を交換する前フリとしても最適である。
ガラパゴスケータイ、通称ガラケーからスマートフォンに変更するかどうかは、キャバ嬢それぞれで異なり、同じ店のコに影響されて変更するコもいる。
メール営業を頻繁におこなう不器用なキャバ嬢は、iPhoneを使いこなすことができずに、ガラケーを重宝しているという声も聞かれる。iPhone使いのお客にとっては、キャバ嬢と仲良くなるキッカケとして良いツールではないだろうか。
お客の中には、キャバ嬢にチヤホヤされるために盛り上がりそうなアプリをあらかじめ仕込んでおくとのことだが、その逆パターンも存在し、話題が乏しいキャバ嬢自身がiPhoneアプリを利用することもある。
今回、席についたのはブラックジョークが得意なジュリナ(仮名)だ。
フォロー不可能な自虐ネタを連発するだけではなく、ジュリナのiPhoneに入れているアプリをお客が遊ぶように強要する。
アプリの内容は、いくつかの設問に答えていくと、頭に浮かんだ画像が表示されるというものだが、お酒を飲んだ状態でそれらに答えるのは面倒臭さを伴う。
「ちゃんと考えて答えてといったじゃない。マジ信じられない」
適当にアプリの設問に答えたこともあり、ジュリナは腹を立てた。
しかし、その理不尽さもまた、キャバクラの魅力であるといえよう。
(月山 皇)