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男と女の事件簿 福岡連続レイプ殺人事件(1)

 2005年1月18日の朝7時半頃、福岡県博多区で新聞配達員の女性が、公園内で若い女性が血を流して倒れているのを発見、警察に通報した。

 博多署員が急行したものの、女性はすでに死亡していた。腹部に刃物のようなもので刺された傷があり、これが致命傷となっていた。ほかにも女性の顔には殴られたような跡が残っており、また着衣に乱れがあった。
 その後の警察の調べによって、女性は近所に住む23歳の会社員で、検視の結果、性的暴行を受けた後に殺害されたことが判明した。
 福岡県内では、年末から女性ばかりを狙った殺人事件が相次いで起きていた。最初の事件は12月13日の朝、飯塚市にある公園で専門学校に通う18歳の女性が他殺体で発見された。やはり着衣に乱れがあり、遺体には激しく争った後があった。死因はマフラーで首を絞められたことによる絞殺だった。
 次に同月31日の朝、今度は北九州市小倉南区の路上で、62歳のパート従業員の女性が遺体で発見される。腹部を刃物で刺されたことによる失血死だった。

 わずか1か月あまりの間に、同じような手口で3人もの女性が相次いで殺害されたわけである。いずれの事件も目撃証言などはほとんどなく、しかも3人の被害者には何の関連性も無かった。こうしたことから、当初は捜査が難航するのではといわれていた。
 ところが、事件は思わぬところから進展をみせはじめる。それは、被害者の携帯電話だった。
 博多区で起きた事件では、殺害された女性が所持していた財布や携帯電話が現場から発見されていなかったことから、犯人が持ち去った可能性が高いとして、警察は携帯電話会社に協力を要請して、女性の携帯電話の使用状況を調べていた。
 すると、女性の携帯電話がほぼ毎日使用されていることがわかった。そして、深夜から未明にかけて、通話だけでなくアダルト系サイトや出会い系サイトに接続されていたことが判明した。

 さらに、電波を中継した基地局から、女性の携帯電話が使用されている地域も特定された。警察は捜査員を大量に投入し、職務質問などを繰り返し、女性の携帯電話の発見に全力を注いでいた。
 そして、事件から2か月近く経った3月8日の未明、警察は被害女性の携帯電話を所持、使用していたトラック運転手・竹村康弘(35)を筑豊地区で発見。身柄を拘束した。(つづく)

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