増田有華は、AKB48の2期生オーディションに合格してメンバーに。同期には、第4回AKB48総選挙で第1位となった大島優子、今では、多くのメディアで活躍する秋元才加、現在は増田とともに、派生ユニット「DiVA」に所属する梅田彩佳、宮澤佐江など実力者揃い。そんな中でも、飛びぬけた歌唱力を持つメンバーと評価が高かったのが増田であった。
「AKB48の結成当時の番組の特集では、増田を中心に企画が構成されていました。きっと、当時のディレクターも周囲とはレベルの違う歌唱力を目の当たりして、“これからのAKB48は、この子が中心になっていくのでは…”と想像したのでしょう」(アイドルライター)
ただ、デビュー後の増田の“アイドル人生”は、決して恵まれたものではなかった。
「4枚目のシングル『BINGO!』以来、選抜メンバー入りも出来ず、実力はピカイチなのに“干され”メンバーとの評価でしたね。第1回、第2回の総選挙では25位。メディア露出が少なかったので、選抜メンバー入りとはならなかった」(同)
そんな増田の状況が変わり始めたのは、同じ事務所に所属する秋元才加、梅田彩佳、宮澤佐江と派生ユニット「DiVA」を結成してデビューしたあたりから。21枚目のシングル『Everyday、カチューシャ』で久しぶりの選抜メンバー入りを果たした。さらに、彼女のキャラクターを一変させる事件も起こる。
「ラジオ番組で佐藤亜美菜にオッパイが大きいことをいじられ、“ゆっぱい”と呼ばれた。これで、親しみやすさが生まれました」(同)
それまでは、歌、ダンスはもちろん、番組の企画でスポーツ対決をすれば、バスケットボールで大阪選抜であった運動神経を生かして大活躍。ファンからすれば、完璧すぎる彼女はとっつきにくいメンバーともいえた。ただ、この“ゆっぱい騒動”で、新たに“親しみやすさ”も獲得。増田は第3回総選挙でも20位となり選抜入りを果たす。
AKB48は成長過程を見せるアイドルとの基本コンセプト。ただ、それは面白さでもあるが、反面、メンバーの実力はまだまだ足りず集団でないと勝負はできないとの陰口もある。しかし、今回、増田が注目されることで、「探してみればこんなレベルの高いメンバーもいるのか」と評価が変わっていくかもしれない。