「昨年はレースを勝った後に伝染病の疑いで、シンガポールで1週間足止めされた。その影響で宝塚では状態が最悪だった」榎並調教厩務員は8着だった昨年の敗因を振り返る。
その前走のシンガポールでは同じ日本馬の激走に海外GI連覇を阻まれた。先行したシャドウゲイトを直線で捕らえきれずに0秒2差負けの2着。惜しくも涙を飲んだが、有馬記念(11着)、大阪杯(8着)と続いた悪い流れにピリオドを打った。復活の手応えはつかんだ。
今朝は阪神ダートコースで67秒7(馬なり)。時計は平凡も非常にリラックスしたムードで、榎並調厩員との呼吸もピタリ。軽やかな脚取りでラスト1Fは12秒9をマークした。
「昨年は馬体を戻すだけで精いっぱいだったけど、今年は本当に順調にきている。阪神競馬場に滞在するのは今回が初めてだけど、環境も良く、落ち着いているよ」2004年の皐月賞2着から3年以上も追い続けてきた悲願の国内GI制覇へ態勢は整った。
「今年は本当に凄いメンバーになったね。でも、去年より期待できる状態なのでこのままいけば、いいレースができると思う」復活を遂げた道営の星がこのグランプリで再び輝きを取り戻す。