打ち切りと継続に分かれたが、この処分は妥当であっただろうか。過去に打ち切られたバラエティ番組の事情と比較してみたい。
1993年に『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』(フジテレビ系)は番組の収録中に起こった死亡事故を受け、打ち切られている。亡くなったのは香港のロックバンドのメンバーだった黄家駒である。事前の安全確認を怠ったために起きた事故であり、番組の制作体制が問題視されたのだろう。
やらせ問題が発覚し、打ち切りとなったケースもある。1999年に『愛する二人別れる二人』、2007年には『発掘! あるある大事典』、2013年には『ほこ×たて』(すべてフジテレビ系)でやらせが発覚し、番組打ち切りに至っている。『愛する二人別れる二人』は不仲の夫婦が登場し、離婚か継続か決める番組。怒鳴り合いや、つかみあいなどのハードなシーンが登場したが、出演者は仕込みで台本が存在するものだった。『あるある大事典』は、納豆ダイエットの効果を放送するも、実際にはデータの捏造が発覚した。『ほこ×たて』は取材を受けたメーカーによって意図的な編集が指摘されている。
スタッフの不祥事がきっかけとなったのが、2003年に打ち切られた『雲と波と少年と』(日本テレビ系)である。『電波少年』シリーズの最後に位置づけられる番組で、これまでのゲリラモードから一転した癒し系バラエティを目指したが、屋久島においてスタッフが飲酒運転で死亡事故を起こし、打ち切られた。
こうして見ると、番組の根幹に関わる不祥事の場合は、打ち切りとなるケースが多いといえる。山口と被害者の女子高生が知り合うきっかけとなった『Rの法則』の打ち切りは妥当といえるだろう。