この事件は今年3月1日、橋本被告と田中被告が、長女が全身に大やけどを負っていたにもかかわらず、ラップを巻いて4日まで放置し、医師に治療を受けさせずにいたもの。放置させた理由は「パチンコに行きたいから」という極めて身勝手なもの。
横浜地裁はこの2名について、「保護者としての自覚や責任感に欠け、未熟というほかなく、犯行態様は悪質で結果は重大」と糾弾。また、ラップを巻いたことについても「適切な措置とはいえない」とした。
検察側は懲役2年の実刑判決を求めていたが、横浜地裁は橋本・田中両被告が反省し生活態度などを改める意思を示していることなどから、更生する可能性があるとのことで、弁護側が主張していた執行猶予4年を付ける判決を下す。
この判決に、ネットユーザーからの評価は賛否両論。「甘すぎる。こんな判決だから虐待が無くならない。もっと厳罰にするべきではないか」「執行猶予を付ける意味がわからない」「火傷の傷は一生消えないし、心の傷も一生消えない。そういうことを一切考えず、ただ判例だけを参考に判決を下すことに怒りを覚える」「また同居していくつもり?それを前提で判決を下すの?」と怒りの声が噴出。その一方で、「感情に流されない判決」「厳しい判決を下してしまうと子供を持ちたいと考える男女がいなくなってしまう」など、支持する声もあった。
親による子供への虐待は重大問題であるが、極めて軽い刑罰となるケースが少なくない。今回のように、親が反省し更生の余地があると裁判官が判断すれば、刑が軽くなり執行猶予が付くようだが、その態度が全て芝居で、元の虐待生活に戻ってしまう可能性もゼロではない。
さらに昨今は、児童相談所の無能・無責任ぶりが目立っており、防ぐことの出来る虐待を見過ごし、子供を死なせているケースが立て続けに発生している。どのようにして、本当に反省しているのか、更生したのかを監視していくのかということも曖昧だ。
子供は日本の未来を作る存在であり、親はきちんと育てる義務がある。それを果たせない親については、厳しい措置を取ってもいいのではないだろうか。