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M-1グランプリ王者、とろサーモンの「サクセスストーリー」

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吉本興業 公式サイトより

 3日、漫才の日本一を決める「M-1グランプリ2017」が開催され、とろサーモンが優勝した。13代目王者に輝いたとろサーモンは、感慨深げにトロフィーと賞金1000万円を受け取った。

 とろサーモンにとって、今年は出場資格ギリギリの15年目の年だった。ラストチャンスをものにした村田秀亮は、優勝した率直な感想を聞かれ「売れてない時代が長すぎたので、まだ実感できてないですね」と半信半疑。一方、久保田和靖は「ずっと予選で落ちてきていたので、どこかでM-1を憎んでるところもあったんです。でも、それを今日で全部回収できました」と胸を張った。

 実は苦労人である二人。新人時代は新人賞を総なめにするなど将来を期待されていたが、そこからスポットライトが当たらなくなっていった。

そもそも二人は高校の同級生で、卒業後にNSC(吉本総合芸能学院)を受けようと約束していたそうだ。しかし、その時の結果は久保田だけが不合格。村田は久保田より一歩先にお笑いの世界に足を踏み入れた。

 その後、久保田は一年遅れで入学するも、コンビを組んでは解散の繰り返し…。そんな最中に思い出されたのが村田の存在だった。久保田はコンビになりたい想いの丈を手紙にしたため、村田に伝えた。それに村田も応えるようにして、二人はついにコンビとなったのだ。

 結果はすぐについてきた。コンビ結成の翌年、2003年には早くもM-1グランプリで準決勝に進出している。だが、そこから日の目を見ないままだった。そして、今回の優勝だ。

 そんな二人に解散を考えたことはあるのか尋ねると、村田は「東京に来てから本当に仕事がなくて、何度も泣いて。その時は何度も考えました」と語る。久保田も東京に来たばかりの頃は、キャバ嬢の犬の散歩をしていた時代もあったと言い「無茶苦茶だった」と振り返った。

 だが、ついに掴んだ頂点だ。賞金1000万円の使い道は「宮崎空港に銅像を作りたい」そうだが、15年腐らずにやってきた二人は、それくらいの派手なことをしでかしてもいいのかもしれない。

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