−−写真を何点か拝見させてもらったんですけれど、とても大胆なカットが多くて驚きました。
ここまで脱いだのは初めてですよ。お店でもわたし、別に“脱ぎキャラ”ってわけじゃないので(笑)。今回、30歳になったのを機にこういうものに挑戦してみるのもいいかなって決心したんです。ぎりぎりのところまで露出していますよ。
−−撮影はどこで?
ニューハーフの聖地と言われているタイで撮りました。DVDと合わせて撮ったんですけど、DVDはどちらかというと男性向けの内容、本のほうは女性向けの内容になっています。
−−女性向けに作るということはベルさんには女性ファンもたくさんいるということですよね?
結構いますよ。ありがたいことですよね。
−−オネエに憧れる女の子ってなんだか面白いですね。
オカマにくっつく女の子をオコゲ、オナベさんにくっつく女の子を一般的にオススと言ったりするんですけど、彼女たちはなんて呼べばいいんでしょうね(笑)。
−−女性ファンにはどんな点を注目して見てもらいたいんですか?
女らしさを追求したい子に、普段、磨きに磨いているわたしの女子力をぜひ参考にして欲しいなって。男性に愛される秘訣なんかも、私の視点から詳しく書いてあります。
−−撮影地のタイですが、ニューハーフの方にとってはやっぱり聖地なんですか?
はい。こういう世界の先進国といってもいいですね。国自体がそういう文化を許容しているみたいで、ニューハーフの文化がすごく盛んな場所なんです。ニューハーフならたぶん行ったことのない人はほとんどいないんじゃないですか。
−−本格的に撮られるのは初めてということで、撮影は緊張しませんでしたか?
緊張は全然なかったですね。恥ずかしいというのは少しあったかもしれませんけど。せっかく体が女性化しているんだからむしろそれを見せたい願望があったりするんじゃないの? ってよく言われるんですけど、女性化しているからこそ恥ずかしいって気持ちが芽生えるものなんです。大切な人にしか見せないものを見せるっていう感覚ですかね。
−−具体的にどんな撮影の時に恥ずかしいって感じたんですか?
例えばバスルームのカットですね。全裸で薔薇の花びらを散らした湯船にわたしが入っているんですけど、一応前張りをしてはいるものの、それが撮影中に外れて浮いてきちゃったりして…(笑)。薔薇か前張りかわからなくなっちゃって(笑)。恥ずかしいのはむしろ何も着ていないことよりそういうことのほうかな。
−−タイにはどのくらい滞在したんですか?
5日間ですね。滞在中は一日中撮っていました。バスルームのカットだけでなく、浜辺でのカット、ホテルやバーでのショットとか本当にいろんなシチュエーションで撮影しています。衣装もほとんど自前です。現地で買ったものもあります。洋服は大好きなので家にたくさん持っているんです。自宅の部屋の半分が今クローゼットになっているくらい。
−−点数をつけるとすると今回のフォトブック、何点くらいのできばえなんですか?
わたしの全身全霊、本気の内容になっているので満点です。シチュエーションによって変化していくわたしのギャップを楽しんで欲しいです。可愛いわたし、セクシーなわたし、かっこいいわたし。カメラマンさんがいろんな角度で撮ってくださっています。
−−本当にベルさんって女性以上に女性らしいという感じがするんでけど、ベルさんにとっての女性らしさってどういうものなんですか?
人によって様々な価値観があると思うんですけど、わたしは自分の中で、女三か条というのを作っているんです。“キッチンでは料理長、居間ではメイド、ベッドでは娼婦であれ”って(笑)。男性に尽くすことも女性のつとめのひとつだって思っているんです。見た目は派手だけど、中身は大和撫子。そんな感じですかね。プライベートでも惚れっぽく、どちらかと尽くしちゃうタイプ。みなさんにもこのフォトブックでそんなわたしの姿をぜひ確かめてほしいですね。
(取材・文:名鹿祥史)
※「Bell Book」は双葉社より12月21日発売(1500円+税より)DVDは来年発売予定
※12月21日(月)18時30分から福家書店 新宿サブナード店にてフォトブック「Bell Book」の発売を記念して、ベルのサイン会が開催されます。