北京五輪組織委員会の劉淇会長が「北京五輪は世界の中国に対する信頼だった」とスピーチする場面もあったが、またしても信頼を裏切る偽装疑惑が浮上してきた。
問題の場面はオリンピック旗が下ろされる中、世界中から集められたという子どもたちがオリンピック聖歌を唄うシーンだ。およそ250人いるという子どもたちの誰一人としてマイクを持っていないどころか、ピンマイク等も見当たらない。しかし、場内には大音響の歌声が響き渡っている。あまりにも不自然な場面に、またしても口パクか、と疑いたくもなる。
その後に登場した往年のロックバンド、レッド・ツェペリンのギタリスト、ジミー・ペイジとともに美声を響かせた、次回開催地ロンドンの人気女性ボーカル、レオナ・ルイスや、スペインの歌手で世界3大テノールのプラシド・ドミンゴでさえマイクを使用して歌っていた。にもかかわらず、子どもたちだけがノーマイクで地声を響かせていた、というのは不自然としかいえない。
口パクについての真偽は不明も、24日には中国中央テレビ局が放送した“生中継”で、NHK衛星放送などに比べて3秒遅れていた事実が発覚している。これ以上偽装が発覚しないことを祈るばかりだ。