田上が暗闇から三沢の首を狙っている。
1日のディファ有明大会で、試合そっちのけで三沢との激しい場外乱闘を演じた田上。その際キラー化した三沢に、会場外の売店にまで連れ出され、パイスイスで乱打された挙句、絞首刑にあった田上は怒り心頭だ。「あんなに執拗にやってこなくてもいいだろ」と珍しく語気を荒げる田上は、「あっちがキラーなら、こっちはあれ以上のことをしてやるまで」とリベンジを宣言している。
6・30開幕戦では火山を一気に大爆発させて三沢を追い込むなど、GHCヘビー級王座への挑戦が決まってから気合全開。いきなりマグマを大噴火させていた田上だったが、“キラー三沢”の殺気の前に再び休火山化してしまっている印象はぬぐえない。
3日の千葉ポートアリーナ大会でも潮崎豪とのタッグで森嶋猛&モハメド・ヨネと対戦した田上だったが、森嶋のパワーとヨネの機動力の前にあえなく完敗。要所で得意のノド輪落としをさく裂させはしたものの、主導権を握ることができないままパートナーの潮崎が森嶋のバックドロップで沈められて試合に敗れた。
リベンジの言葉とは裏腹に、リングでの戦いではやや沈静化ムードが漂い始めているが、その背景にはしたたかな戦略が見え隠れする。