学校内では禁煙なはずなのに、兵庫県尼崎市の市立小学校の校長らが校舎内に、「たばこ部屋」を設けて、喫煙を繰り返していたことが分かった。
兵庫県は昨年4月、受動喫煙防止条例を施行し、県内の学校の敷地と建物内での喫煙を禁止し、尼崎市も03年から喫煙を禁止している。
同市教育委員会によると、校長は12年4月の赴任以来、校務員の控室を「たばこ部屋」として、常態的に喫煙。昨年4月に赴任した教頭のほか、臨時講師や校務員もたばこを吸っていた。控室には灰皿や消臭剤が置いてあった。
7月3日、「隠れて喫煙している」などと指摘する匿名の内部告発が届き、市教委が校長に事情を聴いたところ、喫煙を認めた。
校長は「住民の目につく校門の外で吸うよりいいと思った。教員らを管理する立場なのに申し訳ない」と話し、謝罪したという。
市教委は校長、教頭を厳重注意するとともに、市内の全小中学校、市立高校、幼稚園に、文書で校内、園内での全面禁煙の徹底を通知した。
喫煙者の教職員にとって、校内での全面的な喫煙禁止は厳しい規則。しかし、ルールで決まっている以上、守らなければならない。
学校のトップである校長、さらに教頭までもが、県や市で定めた規則を破っていたとなると、生徒へも示しがつかないのでは?
(蔵元英二)