問題となっているのは、「1-5」と中日4点ビハインドの9回裏でのこと。この回攻撃の中日は、DeNAの2番手・森原康平から2点を奪い、なおも2死満塁とチャンスを作る。ここでDeNA側は3番手・伊勢大夢をマウンドに送ったが、これに合わせるように立浪監督も鵜飼航丞を下げ、溝脇隼人を代打起用した。
しかし、打席に立った溝脇はカウント「1-1」からのフォークをスイングするも、力ない二飛に倒れ試合終了。立浪監督の代打策が不発に終わったチームは、球宴前の17日・阪神戦から続く連敗が4に伸びた。
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立浪監督の代打策を受け、ネット上には「代打溝脇ってなんだそりゃ、勝つ気ないのか」、「鵜飼にそのまま託した方がまだマシだっただろ」、「伊勢は右投手だから左打者ぶつけようって安易に考えたのでは」、「今季の伊勢は右の方が苦手なこと知らないのか?」、「なんなら自軍打者のデータも完全に無視してるじゃないか」といった批判が寄せられた。
「物議を醸している9回裏2死満塁の場面ですが、鵜飼はこの日6回裏から途中出場するも2三振とサッパリ。加えて、マウンド上の伊勢が右投手だったこと、その伊勢から昨季代打タイムリーを放っていることなども考慮して、左打者の溝脇を代打起用したものと思われます。ただ、対右投手に関しては溝脇が今季打率『.111』、鵜飼が『.214』と鵜飼の方が1割以上も数字がいい上、伊勢も対右被打率が『.281』、対左が『.194』と今季は右打者の方が不得意でした。データ上の根拠が乏しいことも、立浪監督の代打策に非難が集まっている大きな理由になっているようです」(野球ライター)
試合後の報道では、立浪監督が溝脇を代打起用した理由について説明を行ったとは特に伝えられていない。一部からは「代打溝脇についてダンマリなのはムカつく」、「せめて意図ぐらいは説明してくれないと納得できない」といった不満の声も上がっている。
文 / 柴田雅人