《フィリップ・ド・ブルゴーニュ・カシス》です。
数あるカシスリキュールの中で自分的には不動の地位を築いています。
色々語る前に、まずリキュールとは何ぞや?と。
簡単に言うとベースとなるスピリッツにハーブや果実などを漬け込んだものです。
リキュールの原種と言われるのは、古代ギリシャ時代にワインに蜂蜜や薬草を漬けたものとされています。
しかし、現在ではその製法だと違うお酒のジャンルになってしまうので、この説は外されています。
現在のリキュールの原型、すなわち蒸留酒をベースとしたリキュールの原型が作られ始めたのは、11世紀から13世紀にかけてで、当時の《錬金術師》によって、「生命の水」(アクアヴィテ / Aquavitae)と呼ばれる蒸留酒が作られました。
アクアヴィテには薬酒としての効能があると伝えられ、重宝されたことから、薬酒・錬金術の薬液《エリクサー》としてのリキュールの開発が始まりました。
ロールプレイングゲームとかに出て来るアレですw
初期のリキュールには薬酒としての性格が強かったので、以後これらのリキュールの製法は修道院に伝えられていきました。。。
んー、書きたい事がありすぎて収まらないので次回に回すこととしますw
さて、このフィリップ・ド・ブルゴーニュカシスはフランス産のリキュールです。
カシス(Cassis)とは、フランス語であり、日本語では黒すぐり、英語ではブラックカラント(Black Currant)と呼ばれています。
カシスの木は、1.5メートルから2メートルくらい。
幼少期に住んでいた長万部の我が家では、カシスの木が何故か垣根代わりに使われておりました。
実が付くとムクドリが大量にやってきて五月蠅かった事を覚えてます。
カシス・リキュールのフランスでの言い方は、リキュール・ド・カシス。
その中でも、容量1リットルに対し、砂糖を400g以上含むものが、《クレーム・ドゥ・カシス/CREME DE CASSIS》とラベルに表記する事ができます。
ちなみにカシス以外のフルーツのリキュールは、砂糖の量は250g以上で「クレーム・ドゥ・~」と名乗っても良い事になってます。
更に、AOC( アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ/Appellation d'Origine Contrôlée)である《クレーム・ドゥ・カシス・ドゥ・ディジョン/CREME DE CASSIS DE DIJON》と書いていれば、ブルゴーニュ地方コート・ドール地区で採れたカシスだけで造られたということです。
とまぁ、このカシスを知ってしまうと他のカシスだとシャバシャバで物足りないのですよ。
お酒の初心者でもカシスは馴染みが有る物なので、BARとしては味の違いを解らせてやりたいところですw
たまにはカシスのカクテルでもいかがですか?
本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。
監修
Bar ADDICT