以前、同じ支社で働く同期の男性と付き合っていましたが、あることを理由に彼は異動させられてしまいました。
彼はとても話の面白い人でした。たまに同期で集まって飲みに行くんですが、そこでも彼は話題の中心。なぜか彼は、職場の人間関係にとっても詳しかったんです。誰と誰が秘かに付き合っているとか、不倫しているとか。
>>血管ピクピク男~本当にあった怖い彼氏~<<
なんで、そんなこと知っているのと思うような情報を提供してくれるので、みんな喜んで聞いていました。そして、彼の話を聞きたいと、飲み会の人数も増えていきました。いつしか彼は、『フミハル』と呼ばれるようになっていました。
しかし、さすがにネタがなくなってきたのか、「誰々が犬を飼い始めた」とか、内容が弱くなってきました。周囲もガッカリ。そこで彼は奮起して、さらにネタ集めに奔走するようになりました。
周囲も協力的で、「部長がキャバクラに入った」とか、「女性と一緒に歩いている」などの情報を彼に送り、彼がその近くで張り込みをするような行動までするように。こうしてネタを入手していったものの、彼は毎晩の外出により、体が疲弊していきました。職場で居眠りをするようになったのです。
そして、上司から厳しく注意をされるようになったんですが、彼はそれを逆恨み。その上司の嘘の情報を流し始めました。「取引先の会社の女性と不倫をしている」と。それが上司の耳に入り、情報元もバレ、彼はさらに目を付けられるようになり、職務怠慢という理由のもと、別支社に異動させられてしまいました。
距離が遠くなったこともあり、私たちは別れました。長いこと会ってはいませんが、異動先でも、彼はフミハルとして活躍しているかもしれません。
写真・r. nial bradshaw