一番の元凶は開幕4連敗スタートとなってしまったときと同様、先発陣が序盤から崩れ、ゲームメイクに失敗したことが大きかった。火曜日のトレバー・バウアーは6回まで投げたものの7失点(自責点6)と打ち込まれ、その後の東克樹は5回4失点、今永昇太は4回5失点、ロバート・ガゼルマンは3回2/3を5失点(自責点4)、平良拳太郎は3回1/3を6失点と総崩れ。
そして3タテを食らった甲子園のタイガース戦では、相手ピッチャーに要所でフォアボールやタイムリーを浴び、完全に相手チームにペースを握られる。さらには送りバントの失敗や、エラーも散見され流れを自ら手放してしまうようなケースも少なくなく、ギクシャクとしたゲーム展開のまま、打線もアウトを重ねていく負の連鎖にハマっていった。
こうなると今まで踏ん張っていたブルペン陣にも狂いが生じ、開幕から自責0ピッチングが続いていた三嶋一輝と森原康平らがまさかの炎上してしまうなど、計算外の事象も続いてしまった。その結果投手成績も、3、4月は23試合で防御率2.63、失点65と上出来だったが、5月10試合だけで防御率6.44、失点は67とすでに先月の数字を超える事態を招いてしまった。
しかし週明けの火曜日からはここまで11勝4敗と得意の本拠地・横浜スタジアムでの6連戦が待っている。火曜のバウアーが本来のピッチングを披露すれば、一気に勢いを取り戻しそうな雰囲気もあり、続く横浜スタジアムに相性バッチリの石田健大、リベンジに燃える東にいい形でバトンをつなぐことができそうだ。打線はアメージングな成績でバットマンレーストップをひた走る宮崎敏郎を軸に、格段に長打力の増した切り込み隊長・佐野恵太と不動の4番・牧秀悟、10年目の成長が目覚ましい関根大気らが脇を固める布陣は他球団にとって驚異。5連敗しても未だ貯金は5。足元を見つめての立て直しが期待される。
取材・文・写真 / 萩原孝弘