その名は《ISLE OF RAASAY/アイルオブラッセイ》です。
場所はヘブリディーズ諸島の一つである「ラッセイ島」。
タリスカーで有名なスカイ島の隣、vol.56で紹介したジュラ島の北に有り、人口わずか140人の島でございます。
この島に蒸留所が出来たのは実に150年ぶりだそうで今大注目の蒸留所です。
創業は2014年。今のところ限定でリリースされており、高い評価を得ております。
ここの蒸留所の特徴としては、原料の麦芽をピートタイプとノンピートタイプの2種類、熟成させる為の樽をライウイスキー樽、ボルドー産ワイン樽、チンカピンオーク樽の3種類で構成しており、計6種類のタイプのウイスキーを仕込んでいるところでしょう。
聞きなれないワードが出てきたと思うのですが?
「チンカピンオーク樽」???
色々調べたのですが何だかよく解らないw
スペルは「chinquapin」で原始栗の一種だそうです。
北米原産でイガの中に粒が1つしか入っていないのが特徴です。
通常、栗はイガの中に3粒程入っているため平面部が出来ますが、チンカピンは一粒の為、形状がどんぐりにそっくりな物となるそうです。
ちなみに味は甘くて美味しいそうです。
一応、アメリカンオーク、フレンチオーク、スパニッシュオーク、ジャパニーズオーク(ミズナラ)に次ぐ今注目のオークの様です。
調べた中で一番早くこの樽を採用しているのが《グレンアラヒー》の「ビリーウォーカー」氏がミズナラの代りに採用したようです。
もしかしたらもっと早くやっている所があるかもですが。。。たぶんここが最初。
ちなみにこのチンカピンオークですが、業界的に言われている特徴として、フルーティー&フローラルな仕上がりになるそうです。
今後も注目を集めそうな樽でございます。
この蒸留所は「品質至上主義」を掲げており、敷地内から汲み上げられるミネラル分を多く含んだ仕込み水を使い、フルーティーな味わいを醸し出してます。
そして「素晴らしい品質の3年熟成を造る」との計画の元、有言実行のお酒を造り出しております。
更にここの蒸留所は全てのお酒を敷地内の「ウェアハウス」で熟成しており、その後の「瓶詰め」まで全ての作業を行っております。
まぁ、新しい蒸留所ですし、それ程大きい所でも無いので、まだまだ出荷量も少ないですが、何年か後にはメジャーなモルトになっている可能性は高いと思います。
飲んで損は御座いません。
温かい目で見守って頂きたいところです。
本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。
監修
Bar ADDICT