カタカナ表記が主流だった99年には、当時ジュニアだった大野智、桜井翔(現:櫻井翔)、相葉雅紀、二宮和也、松本潤を「嵐」と命名。メンバーは、前例がなかった漢字1文字に絶望した。
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「Sexy Zone」(以下、セクゾ)も、11年のデビュー時は違和感にあふれていた。小学生から高校生までの6人組(当時)で、平均年齢14.4歳のデビューはジャニーズ史上最年少。この記録はいまだ破られていない。中国メディアが伝えた際は「性感帯」で、当時小学生だったマリウス葉は理解に苦しんだことが想像に難くない。
セクゾには“珍曲”がある。13年10月にリリースした5作目のシングル「バィバィDuバィ〜See you again〜/A MY GIRL FRIEND」だ。衣装はアラビアン騎士がモチーフとなっており、曲調もアラビアン。歌詞に意味はなく、ドバイに行ったことがあるメンバーはゼロだった。にもかかわらず、ジャニー氏によってセクゾにあてがわれた。
ジャニー氏が、テレビでドバイの特集を観た。瞬間湯沸かし器のようにドバイへの熱が高まった翌日が、セクゾの新曲の打ち合わせ。鶴の一声ならぬジャニーの一声でドバイの楽曲が制作されることになり、CD化されたのだ。
自身が行きたいとの理由で、ミュージックビデオもドバイで撮られることが内定した。ところが、熱が冷めた数日後には、「暑いからヤだ」と同行を拒否。次の撮影現場には来てほしいという願いを込めて、メンバーはサブタイトルに「See you again」を加えた。
結局MVは、東京都内のスタジオでジャニーズJr.たちをバックに歌って踊るオーソドックスなスタイルで撮られた。リリースされたおよそ1カ月後、MVを観たジャニー氏は「なんでYOUたち、こんな曲歌ってんの?」と驚嘆の言葉を口にしている。
「セクゾの初期は“迷曲”が多く、『Sexy』さえ入れればいいという安易な発想が往々にしてありました。デビュー翌年リリースの『Sexy Summerに雪が降る』は、クリスマスソング。冬にSummer(夏)、強引に雪を掛け合わせたものでした」(芸能ライター)
菊池風磨の人気も相まって、2年ほど前から神風が吹き出したセクゾ。今年12月には待望の東西ドーム単独公演が決まって、勢いは今後さらに増しそうだ。
(伊藤由華)