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恐竜絶滅の要因となった小惑星の衝突は1回ではなかった?新たなクレーターを西アフリカ沖にて発見

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 西アフリカ沖の地震データを研究している研究者が、恐竜が絶滅した頃に「2度目の大きな小惑星の衝突」があったことを示唆する古いクレーターを発見。恐竜絶滅の原因になった小惑星や隕石の衝突は1回だけではなかった可能性が出てきたのだ。

 地質学者のユイスディーン・ニコルソン博士が、石油・ガス会社が有望な掘削場所を見つける目的で作成した、高度な海洋調査情報を研究しているときに発見した。
 
 ニコルソン博士はBBCのインタビューに対して「私は過去20年間これらの情報を分析してきたが、ギニア沿岸から約400キロの地点に奇妙なクレーターが存在するとは知らなかった」と語っている。

 ​>>恐竜を絶滅させた小惑星の証拠が恐竜の化石や琥珀から発見される<<​​​

 今回のクレーターはニコルソン博士によってナディール・クレーターと名付けられた。クレーターは約300メートルの堆積物層の下にあり、中央の隆起部分を囲む縁や外側に広がる破片の層などの小惑星衝突時にできる地形の特徴を備えている。

 興味深いことに隣接するボーリング穴の、クレーターと同じ深さの地点から化石が見つかっており、このクレーターが約6600万年前に作られたことを示唆しているという。時期に関しては恐竜絶滅の大きな要因になったとされる小惑星衝突の発生によってできたとされ、メキシコのユカタン半島沖にチクシュルーブ・クレーターが形成された時期とほぼ同時期になる。

 コンピュータのシミュレーションによると、地球に衝突してナディール・クレーターを形成した小惑星は、おそらく直径約396メートルもの大きさだったと推計されており、衝突によって巨大な津波とマグニチュード6.5の地震が発生したと考えられている。「そのエネルギーは、2022年1月にトンガで起きた噴火と津波の約1000倍にもなります」とニコルソン博士は語る。メキシコのチクシュルーブ・クレーターを造った小惑星の直径は約11キロにも及ぶと考えられているため、それに比べればこちらの小惑星はまだ小さい。しかし衝突による破壊の規模は周辺に生息する多くの生物にとって致命的な影響を与えたと考えられている。

 現在、チクシュルーブ・クレーターとほぼ同時期に形成されたナディール・クレーターの二つには何らかの関係があるのではないかと推測されている。そこで、海底で発見されたこの地形が本当に小惑星の衝突跡なのかどうか研究して確かめる必要があるという。そのためには、海底から土壌サンプルを採取し、地球外生命体が地球に巨大な力で衝突したときに見られるような地質学的徴候があるか分析・確認する必要がある。

 もし分析の結果、このクレーターがチクシュルーブ・クレーターの発生した時期とほぼ同時期にできたことが判明したならば、恐竜絶滅は小惑星の衝突の連鎖によって滅ぼされた可能性が出てくると考えられている。

 果たして恐竜絶滅の謎が解き明かされる日は来るのか。気になるところだ。

山口敏太郎
作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。
YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中

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Newfound Crater Suggests Dinosaur-Killing Asteroid May Have Had 'Cousin'(coast to coast am)より
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