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Immersive Museum(イマーシブミュージアム)は、音と映像の最新テクノロジーで絵画の世界に没入する日本初の没入体験型ミュージアム。今回の展示では、モネ、ドガ、ルノワールらによる印象派の代表的な作品を映像化した。公式アンバサダーに就任した杏は「印象派の作品で、実際のものを見ることで『こういう風景が描けるんだ』と思ったのですが、今回、最新技術を使うことで作品の中に入り込むことができました。この没入感は2022年になって初めて味わえる魅力」と話した。
「部屋の中なのに風を感じて、水に触れている気がする。筆の刷毛の1本1本の動きも体感できる」とすっかり魅了された杏。「絵の方から来てくれて、連れて行ってくれる。立っているだけで宇宙を旅行しているような。今は変わってしまった風景や画家が感じたことに触れられる」と語った。
内覧会では、監修を務めた早稲田大学文学学術院の坂上桂子教授と17万部を超えるベストセラーとなった「13歳からのアート思考」(ダイヤモンド社)の著者・末永幸歩氏も加わり、スペシャルトークも。坂上教授は「印象派がどのような画家かを学んでもらえるので、初めての人も楽しめるし、細部が浮かび上がってくるので、ある程度知っている人でも発見がある」とImmersive Museumの楽しみ方を紹介した。
末永氏は「アート思考とは自分なりのものの見方をして自分だけの答えを作ることで、それによって新たな問いを生み出していく。子どもはアート思考ができているが、大人になるにつれて自分独自の見方ができなくなる。自分の考え方を揺さぶるきっかけが必要で、Immersive Museumがそのきっかけになる」と没入体験型ミュージアムのもたらす可能性を示唆した。
最後に、杏が「ここに来ると絵の世界に入ることができる。酷暑で子どもたちを外に連れて行けなくても、Immersive Museumで頭の栄養を与えつつ、親も一緒にリフレッシュできるのは素晴らしい機会」と述べて、イベントを締めくくった。
(取材・文:石河コウヘイ)