自民党関係者は、これまでにも性的マイノリティに対する問題発言を繰り返してきた。
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よく知られているところでは、杉田水脈衆議院議員が2018年7月に『新潮45』(新潮社)に寄せた論考で「彼ら彼女らは子どもを作らない、つまり『生産性』がない」といった主張を行った。これが問題となり、雑誌は休刊に追い込まれた。さらに杉田氏自身も「不適切だった」と釈明した。
2021年5月には、性的少数者に対する理解を増進する法案を議論する自民党会合の場で、簗和生衆議院議員が「(LGBTは)種の保存にあらがっている感じだ」といった発言を行ったと報じられた。この発言に関しては、会合中にも他の議員から批判の声が挙がったとされる。
また、同時期には山谷えり子参議院議員が、トランスジェンダーの競技参加を排除する発言が問題に。一連の自民党議員の発言を問題視した当事者から、発言撤回と謝罪を求める署名約9万8千人分が提出され、話題となった。
さらに、最近でも参議院議員選挙で比例代表の候補者として出馬した井上義行氏が「同性愛とかいろんなことで、どんどん『かわいそうだ』と言って、家族はできないで、家庭ができないで、子どもたちに本当に日本を引き継いでいけるんですか」といった発言を行った。杉田氏の「(LGBTは)生産性がない」という主張と同一のものだろう。
これらの発言は、いずれもオフィシャルな場で行われたものであり、つい口が滑った失言といったものとは性質が異なる。やはりその人の気質や思想信条から生じた言葉と言えるだけに、その分物議を醸し、批判を集めやすいと言えるだろう。