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巨人・岡本の復調、ゴジラ松井氏の影響? 責任重大の4番出場を支える金言とは

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岡本和真

 原辰徳監督の好きなゲームだったと思う。4番のひと振りで打点を積み上げ、苦労人のピッチャーに勝ち星が付くという…。

 5月25日のオリックス戦に勝利し、両リーグ一番乗りでの30勝に到達した。岡本和真は逆転の14号3ランを含む5打点。1試合で5打点を挙げるのは今季初だ。四番手マウンドに上がった鍬原拓也に2年ぶりの勝ち星が付いたことを質問されると、

 「そうですか!?」

 と原監督も驚いていたが、体調管理を含めた日々の努力ぶりを認めていた。

 >>巨人・岡本、打席での表情に実況驚き「何か言いたそうな目してる」 退場もあり得たと苦言も、三振直後の一場面が物議<< 

 鍬原の勝利は690日ぶりとなるが、岡本の方にも“興味深い数字”が確認された。

 通算149本。巨人の4番として放った本塁打が、138本――。球団史上6位タイ、松井秀喜氏と並んだそうだ。

 「通算150号の節目で、6位単独。松井氏を抜くなんて、『持っているヤツ』ですよね(笑)」

 そんな声も多く聞かれたが、松井氏のことが気になった。

 松井氏は巨人在籍10年で、332本のホームランを放っている。4番以外の打順で放った194本の方が多いわけだ。

 理由はいくつかある。同僚の高橋由伸氏や落合博満氏を始めとする外部補強の強者たちと一緒にプレーしており、長嶋茂雄・終身名誉監督も大量得点を狙って、「3番」で起用してきた。

 「試合後、岡本はキャンプで臨時コーチを務めた時の松井氏との思い出も語っていました。チームとして良好な関係にあることは間違いありませんが」(ベテラン記者)

 いずれは指導者として、巨人に帰ってきてくれたら…。そう願っている関係者、ファンも多いが、両者の距離は縮まっていない。

 「フリーエージェント権を行使して、メジャリーグに挑戦したので、わだかまりのようなものもあるとも言われています。FA宣言した02年、残留の条件として、巨人側が『将来の監督の約束手形を切った』なんて情報もありました。松井氏は今もプロ野球の監督業には興味がないみたい」(前出・同)

 NPB通算本塁打332本。史上36位とランキングも高くないが、巨人は優勝、日本一を至上主義としている。負ければ、「4番が打てなかったから」とその責任を負わされてきた。そのことも考えると、現4番・岡本が松井氏から受けたアドバイスは、非常に意味深い。

 「何かを変える時、意識する時は、自分が思っている以上に意識しないと変わらないんだ、と」
 チームリーダーの坂本勇人が故障で離脱し、連敗街道に陥ったが、「4番」が本来の当たりを取り戻したことで再浮上できた。「4番の存在」は大きい。

 一昨年の交流戦だったと記憶している。対戦チームが和気あいあいと練習しているのを見て、岡本が「いいなあ~」とこぼしていた。4番の辛さは、経験した者にしか分からない。

 今後、岡本は「4番の通算本塁打数」を大きく積み上げていくはずだが、松井氏に改めて話を聞きたいとも思うのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)

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