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中日・根尾の一軍昇格即スタメン、原因は人員不足? 本職ではない外野で起用、立浪監督の意図は

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根尾昂

 立浪竜への注目度が高まりつつある。主力選手の故障離脱で巨人が勝率を落とし、両チームによる僅差での3位争いが始まったからだ。まだ順位を気にする時期ではないが、2ゲーム差以内で4チームが首位争いをする図式となった。そんな熱い攻防戦が始まろうとしているタイミングで一軍昇格が決まったのが、根尾昂だ。

 「ヤクルトに完封勝ちしました(5月11日)。移動日のため、巨人は試合がなく、中日が3位に浮上してきました。でも、中日も打線が低迷しており、立浪和義監督も悩みながらの采配が続いているようです」(名古屋在住記者)

 根尾の課題も打撃力不足だった。ファームでは上向き状態にあると聞いていたが…。

 >>中日・立浪監督が根尾に苦言、「素直に聞けよ」ファンも落胆 福留も指摘した“悪癖”は改善されていない?<<

 根尾が一軍復帰したのは、10日。ヤクルト3連戦の初戦だ。

 その試合前の神宮球場でこんな光景も見られた。根尾がショートでノックを受け、その後方で立浪監督がノックバットを片手にジッと見守っていたのだ。

 「4月21日の二軍降格以降、ショート再コンバートとなりました。ファーム戦ではもっぱらショートを守ってきました」(前出・同)

 スタメンで起用するはず。ショートで? しかし、「7番・右翼」だった。立浪監督は「まだ無理!」と判断したのだろう。

 蛇足になるが、「スタメンは確実」と思ったのにはワケがある。試合前、ベンチ裏の球場内通路に選手が打撃練習を行う順番表のようなものが貼り出される。レギュラー選手や同日にスタメン起用される選手から先に打撃ケージに入る決まりになっており、根尾の名前が“最初の組”にあったからだ。

「スタメン起用してもらった10日は3打数ノーヒットでした」(前出・同)

 そもそも、今回の一軍再昇格だが、ファームでの奮闘が認められたからではないようだ。新型コロナウイルスの陽性判定者が出たことによる“緊急招集”だった。

 「小笠原慎之介が根尾のことを気に掛けていました。ドラフト1位同士、その重圧やその期待に応えられなかった悔しさなど、共通する部分が多いらしく」(チーム関係者)

 小笠原の方から根尾を食事に連れ出すなどし、自身の失敗談を聞かせていたという。

 「8日の二軍戦で、根尾は救援でマウンドに立ちました。今後、打者と投手の二刀流でやっていくのかというと、そうではないようです」(プロ野球解説者)

 調整の一環だという。根尾は「ピッチャーをやるとリフレッシュになる」と言い、中日首脳陣が「飛躍につながるのなら」とゴーサインを出したそうだ。

 「立浪監督が根尾に期待しているのは本当です。ショート再コンバートは直接話をして、その上で『やってみろ』と励ましていました」(前出・チーム関係者)

 中日が僅差での首位争いを続けるには、投打ともに“もう一人”が必要だ。11日のヤクルト戦は、出番ナシ。チーム事情でまた外野を守る可能性も出てきそうだが、それは立浪監督がバッティングで期待しているからだ。首位争いが続けられるかどうか、それは根尾の覚醒次第だ。(スポーツライター・飯山満)

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