「巨人が強打の外野手を探している」
近年、そんな情報が囁かれてきた。2020年シーズン以降、「外野手補強」が止まらないのである。同年のドラフト会議と言えば、阪神入りした佐藤輝明が注目選手だった。1位入札したものの、抽選で敗れた経緯は繰り返すまでもないだろう。その後、左打ちの強打の外野手を補強してきた。
しかし、「外野手補強」の話が、ここに来て再燃してきたのである。
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「高橋優貴、北村拓己、香月一也が4月19日から一軍に合流します」(スポーツ紙記者)
北村、香月は内野手登録だが、外野守備もできる。「弱点」が外野手であることがバレてしまったのだ。
「レフトを守るウォーカーの送球がおかしいんです。内野手に返球されたボールがあまりにもお粗末で…。オープン戦でもスローイングの動作がおかしいと指摘されていました。この時点ではボールを握り損ねたのか、単なる凡ミスだったのかとも思われたんですが、阪神戦(4月16日)でハッキリしました。送球に難アリ、です」(他球団スタッフ)
開幕直前の全体練習でも、阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチらがウォーカーにスローイングの指導をしていた。
ライトを守るポランコも同様だ。2018年に肩を故障しており、以来、送球面で不安を抱えてきた。
「ウォーカー、ポランコともに守備範囲は広いんですが、肩が弱いので、1点を争う場面では使えないでしょう。今は打つ方で結果を出しているのでスタメンで使ってもらえますが、各球団とも攻略法を見つけつつあります」(前出・同)
昨季、135試合に出た松原聖弥も打撃不振に喘いでいる。
19日からの広島3連戦だが、初戦はすでに1敗を喫している九里亜蓮の先発が発表されている。6日に7回無得点と苦しめられた床田寛樹も投げてくるだろう。
その後の中日3連戦においても、大野雄大、柳裕也との対戦が予想されている。しかも、中日戦は広いバンテリンドームが舞台となる。レフト、ライトの両サイドを守るウォーカー、ポランコの「送球難」が致命的な失点にもつながりかねない。
「好投手との対戦が続く広島、中日との連戦で、ポランコたちがバットで結果を出してくれるのなら、これからもスタメンで起用していくでしょう。でも、そうでなければ…」(前出・スポーツ紙記者)
20-21年オフにFA獲得した梶谷隆幸の復帰時期も気になる。新型コロナウイルスの影響もあり、まだ実戦調整するところまでは至っていない。
「メジャーリーグの開幕ロースターから漏れた選手の何人かが日本球界に売り込んできました」(前出・同)
レッズを退団した秋山翔吾(元埼玉西武)も外野手だったが…。
まだ順位表を意識するのは早いが、巨人からすれば、この6連戦は首位・広島、3位・中日が相手だ。一軍合流させた北村らが外野手の弱点をフォローできなければ、スタメンオーダーが大幅に入れ替わることになるだろう。(スポーツライター・飯山満)