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ヤクルト、阪神9連敗の裏で連覇に危険信号? 昨季日本一の立役者離脱が相次ぐワケは

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キャンプでブルペン指導する高津監督

 セ・リーグで「ヤバイ」のは、矢野阪神だけではない。昨季覇者の東京ヤクルトスワローズにも“キケン信号”が点滅していた。

 4月5日の中日戦、サイスニードが予告先発投手として発表された。順調に行けば、3月29日の巨人戦で先発した奥川恭伸が「中6日」で投げるところだった。

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 「前回登板での降板は不可解でした。4回に同点ホームランを許したものの、投球内容そのものは悪くありませんでした」(スポーツ紙記者)

 高津臣吾監督は奥川の早すぎる降板について、「代わる理由があった」(29日)と言うだけ。詳しい内容は語らなかったが、その後、球団が「上半身のコンディション不良」と発表している。

 「今季の奥川の課題は、通常ローテーションである中6日の登板間隔をこなすことでした。オープン戦では安定したピッチングを見せ、首脳陣も期待していました」(プロ野球解説者)

 期待ではなく、奥川は「連覇のキーマン」と言っていい。しかし、その初登板翌日の3月30日に一軍登録も抹消されてしまった。

 「わざわざ二軍行きにさせたくらいですから、単なるコンディション不良ではないのかもしれません」(前出・スポーツ紙記者)

 奥川は昨季、チームトップタイの9勝を挙げており、巨人戦では2戦2勝、クライマックスシリーズでも無四球の完封勝利を挙げていた。

 今年も巨人との初戦も奥川で勝利し、弾みをつけたいと、高津監督も考えていたはずだ。

 また、ここまでの勝敗表を見てみると、「奥川離脱」が悪い方で分岐点となっていた。阪神との開幕3連戦で3連勝。その後の5試合は1勝4敗、4連敗も喫しており、そのスタートとなったのが、奥川の“緊急降板”した試合でもあったのだ。

 「正捕手の中村悠平が開幕直前で離脱してしまいました。チャンスをもらった2年目の内山壮真の評判が良いんです。低めのボールを捕る時のキャッチングが良い。地味なことだけど、投手をノセる大事な技術です」(プロ野球解説者)

 そんなプラス材料も聞かれたが、昨季後半のチーム全体で相手チームに畳みかけるような勢い、活気のようなものが見られない。

 気になるのは、チームを離脱した選手の“症状”だ。奥川、中村ともにコンディション不良。奥川が上半身で、中村は下半身で箇所こそ異なるが、昨今、「コンディション不良」、「張り」などの言葉がよく使われるようになった。

 コンディション不良ってナニ? ある球団関係者によると、「怪我をする一歩手前」とのことだが、重症ではないにしても、復帰の時期が予測できないので、首脳陣も頭を抱えているそうだ。

 「疲れが溜まっているんですよ。無理させたら、それこそ…」(球団関係者)

 昨年の日本シリーズが終了したのは、11月27日。シーズンオフが通常より1か月も短くなった。そのタイト・スケジュールも無関係ではないだろう。(スポーツライター・飯山満)

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