中国・北京市で、家族に喫煙や飲酒についてうるさく言われた男性が家を飛び出し、以降、約14年間空港に住み着いていると海外ニュースサイト『The Times Now』と『Indiatimes』などが3月28日までに報じた。
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報道によると、現在60代とだけ分かっている男性は、40代だった約14年前の2008年から現在に至るまで、北京首都国際空港の第2ターミナルに住み着いているという。
男性は、以前から喫煙や飲酒をやめるように家族から言われていたそうだが、空港に住むことになった決定的な出来事は、2008年のある日、喫煙や飲酒が原因で妻とけんかをしたことだ。男性はすぐに家を飛び出し空港で夜を過ごし、それ以降空港に住み着くこととなった。
なお、男性が家族から文句を言われるようになった時期、男性はこれまで働いていた工場での仕事を解雇されていた。男性は新しい仕事を探すことはなかった。男性は当時を振り返り「自分は(当時)40代で新しいことをするには歳を取り過ぎていると思った」と話しているという。
男性は今現在も空港に住み着いているが、これまでに罰せられたという情報はない。だが『The Times Now』によると、男性は警察や治安部隊によってこれまで何度も家族が住む自宅に連れ戻されたそうだ。しかし男性はどういうわけか何かしら方法を見つけて空港に戻ってきてしまうという。
男性は40代で解雇されて以降働いておらず、現在も無職で月に1000元(約1万9000円)の手当を国から受け取っている。男性は手当で食料などを購入し、生活している。食料は空港の中の売店で購入することもあれば、自宅から持ってきたというコンロを使って、空港の中で食事を作ることもある。
『Indiatimes』は、男性が空港で生活している様子を映した動画を公開している。動画は約4年前のものだが、男性が空港内のいすの近くにカーペットのようなものを敷き、その上で生活している様子が映っている。2人分ほどのいすに、男性が食べ終えたと思われる食事が入っていたプラスチックの容器や、空のプラスチックボトル、ビニール袋などが置かれている。カーペットの上には薄手のブランケットがあり、男性はそのブランケットを掛けて寝ていると思われる。動画の中では男性の周りには同じように生活をしている人はいない。『Indiatimes』は同様に、男性が空港で暮らす様子を写真で掲載しているが、男性が使ういすの横に座る、3人ほどの空港利用客の姿が確認できる。
男性は地元紙のインタビューに対し、「家では自由がないから、私は家に帰りたくないんだ。家族は私が家に帰るなら喫煙と飲酒をやめろと言い、それが無理なら手当の全額である1000元を家に入れろと言う。すべてのお金を家族に渡したら、私はどうやってタバコを吸い、酒を飲めばいいんだ」と話したそうだ。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「なんというだらしない人なんだ」「家を飛び出した理由や家族に手当を渡したくないという発言など全てが最低」「これは罪に問えないのか。政府の手当も止めるべき」「家族もこんな頑固な男が近くにいて苦労していると思う」「コロナ禍で空港がほぼ閉まっていた時はどうしていたのだろう」「空港にこんな人がいたら不潔だし空港の利用者が迷惑する」といった声が挙がっていた。
男性の行動によって迷惑を被っている人は少なくはないはずだ。然るべき機関が、男性に対して適切な対処を少しでも早くすべきだろう。
記事内の引用について
「Man moves to airport to escape 'strict' family, ends up living in terminal for 14 years」(The Times Now)より
https://www.timesnownews.com/viral/man-moves-to-airport-to-escape-strict-family-ends-up-living-in-terminal-for-14-years-article-90493202
「To Stay Away From Family, A Chinese Man Has Been Living At The Airport For 14 Years Now」(Indiatimes)より
https://www.indiatimes.com/trending/wtf/chinese-man-living-in-airport-for-14-years-to-escape-family-565506.html