23日のイーグルスとの練習試合で実戦デビューの予定が組まれていた徳山壮磨と三浦銀二の2人だが、残念ながら雨天中止。26日に行われた名護でのオープン戦、注目の“ビッグボス”の前でお披露目の場がやってきた。
まず6回に先陣を切って登板した三浦は、1フォアボールを許したもののストレート中心で押していくピッチングで、王柏融をセカンドフライ、五十幡亮汰をレフトフライ、万波中正をセンターフライと封じ込むことに成功。13球無失点でお役御免となった。
7回には徳山がマウンドに上がり、郡拓也をライトフライ、清宮幸太郎にはうまくレフト前に運ばれたが、セットポジションでも球威は落ちず、石井一成をレフトフライ、水野達稀をピッチャーゴロに打ち取った。16球無失点とこちらも上々のピッチングを披露した。
徳山はしなやかなフォームから、三浦は若干三浦大輔監督の現役時代をほうふつとさせるフォームで、ともにストレートを軸にパワーで勝負するスタイルでファイターズ打線をねじ伏せた印象だった。
担当の八馬幹典スカウトが「即戦力として先発でも中継ぎでも期待している」と評した右腕コンビは、春季キャンプの一、二軍振り分けの際、三浦監督も「スカウトからも即戦力として言われているので」と当たり前のように一軍始動を決定した期待の星。オープン戦初戦でのデビュー戦は、2人ともに声をそろえていた「開幕一軍。1年間一軍で活躍する」ことを現実にできるだけのポテンシャルを垣間見せた。
2月でキャンプは終了し、3月からは横浜をはじめ各地で本格的にオープン戦が始まる。このまま一軍に生き残れるのか。またスターターとしてローテーションに食い込むのか、それとも中継ぎとしてブルペンを支えていくのか。非凡なルーキーたちのサバイバルレースに注目していきたい。
取材・文・写真 / 萩原孝弘