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DeNA、プロ2年目・牧の打棒がさらに進化? コロナ出遅れを感じさせぬ“すごみ”とは

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牧秀悟

 昨シーズンは打率.314でセ・リーグ3位、ホームランは22本を数え、打点も71。得点圏打率304とOPS.890は規定打席到達者の中でチームトップだった牧秀悟。2年目の今年はキャンプイン直前にコロナ陽性が判明し、練習に参加したのは2月6日と出遅れてしまった。

 しかし21日の沖縄電力との練習試合で4番に座り、初打席で見事な流し打ちでヒットをマークすると、すかさず盗塁するなど足でもアピール。翌日には一軍に合流し、カープとの練習試合に臨んだ。

 5回にネフタリ・ソトの代打として登場した牧は、追い込まれながらもアウトコースのスライダーに対し素直にバットを出すと、打球はいい角度でライトポール際に上がりそのままスタンドイン。「チャンスの場面だったので甘いボールがきたら積極的にいこうと決めていました。打ち損じることなく強く捉えることができました」と本人も納得の一打は実質的に試合を決める3ランとなった。

 内容的に価値が高かったのは2打席目だ。今年復活の兆しを見せているカープの元守護神・中崎翔太が、キャンプ絶好調で猛アピールを続けている神里和毅と、この日タイムリーヒットを放っているバットコントロール抜群の楠本泰史を、スピード&キレ十分のストレートで連続空振りの三振に打ち取り、無双感すら漂わせていた。その後で打席に入った牧は、主審のあやふやなジャッジもあり追い込まれるが、フルカウントからインドアのスライダーをカットで逃れるなどして対応し、最後はこの日最速の150キロストレートを見事にレフト前に弾き返すクリーンヒット。続く細川成也も三振に倒れ、この回のアウトは全て三振に切って取られるほど好調の中崎からのヒットだっただけに、なおさら印象的な打席だった。

 昨シーズンは10月に入ると19試合出場で打率.452、OPSは驚愕の1.138。タイラー・オースティンの故障により10月6日から4番を任されると、シーズン終了までの15試合は、打率.517、OPS1.297、得点圏打率もジャスト.500といい形で終えた1年目の牧秀悟。その感覚と実績を元に、さらにすごみを感じさせる2年目はいったいどんな数字を残すのだろうか。風格漂う背番号2は、2022年もワクワクさせてくれそうだ。

写真・取材・文 / 萩原孝弘

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