>>事実上のリストラ? 所属タレント数の上限でお嬢さま歌手が退社か<<
視聴者の興味が離れてしまった理由の1つとして、結果への不満が挙げられるだろう。
この番組は公益社団法人日本作曲家協会が主催し、TBSが後援。審査員は各新聞社、TBS系列局、音楽評論家、音楽プロデューサーなどが務める。純粋な売り上げばかりではなく、話題性なども考慮される。そのため「なぜ、このアーティストが受賞?」と疑問符がつく結果がないわけではない。ここ5年ほどの結果を見てみよう。
2016年には西野カナの「あなたの好きなところ」が受賞。しかしネット上では「この曲知らない」といった声が相次いだ。西野の知名度はあったため「獲るならもっと前の別の曲では」といったツッコミが生じてしまった。
2017年と18年には乃木坂46が2年連続で受賞。18年にはDA PUMPの「USA」がヒットしたため、話題性を考えればこの曲が優勝候補だったが、曲が優秀作品賞、DA PUMPが特別賞にとどまったため、一部から不満の声があがった。ただ、過去には2001年から03年には浜崎あゆみが3回連続、08年から10年にかけてEXILEが3回連続、11年から12年にはAKB48が2回連続で大賞を受賞しており、連続受賞そのものは珍しいケースではない。
2019年にはFoorinの「パプリカ」が受賞。小中学生によって結成されたユニットのため、最年少受賞ありきの企画ではないかと不満の声があがった。それでも2020年はLiSAの「炎」が受賞。アニメソングが受賞したことに「むしろ審査は公平なのでは」「時流をきちんと反映している」といった声も聞かれる。
やはりそれぞれのアーティストに熱心なファンがいるため、さまざまな不満の声が生じてしまうのが実際のところなのかもしれない。
ただし、2015年に大賞に輝いた三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE「Unfair World」の受賞を巡っては、1億円の金銭の取引があったと『週刊文春』(文藝春秋)に報じられたこともあるだけに、レコード大賞にまつわる疑惑が完全払拭というわけにはいかないのが実情だろう。