この日の巨人は先発・戸郷翔征が3回まで1人の走者も許さない完ぺきな立ち上がりを見せるも、4回に「6失点・被安打4・四死球3」と炎上しこの回限りで降板。後を受けたリリーフ陣は無失点を続け、打線も6回に4点を返したものの反撃は及ばなかった。
巨人にとっては今季レギュラーシーズン最終戦だった同戦後、原監督は“戦犯”になってしまった戸郷に対し「それまでは完璧なのに、セットポジションになったというところでね。対応、練習というのをしているのか、生きた練習をしているのか」とコメント。今季の戸郷は走者なしの状況での被打率が「.204」の一方、走者を背負っている時の被打率は『.277』と苦手にしているが、今回の試合でもその課題に改善が見られなかったと苦言を呈した。
>>巨人・原監督の試合後コメントに怒りの声「選手だけが悪いみたいで不快」 天敵に屈した野手陣へ苦言もファンから批判を浴びたワケ<<
原監督のコメントを受け、ネット上には「一向に課題が克服できてないってことだから怒られて当然だな」、「今日の試合も崩れたのは先頭の塩見(泰隆)にヒット打たれてからだもんなあ、走者がいるとそんなにプレッシャーなのか単なるスタミナ不足なのかは分からんが…」、「戸郷は4回の炎上でプロ初の2ケタ勝利も逃したわけだから、原監督にはもったいない投球だって思いもあるんだろうな」と同調の声が寄せられている。
一方、「戸郷だけじゃなく、使ってるそっち側にも責任があるのでは」、「何が『生きた練習をしているのか』だよ、こっちとしては逆に『生きた起用をしているのか』って聞きたいんだが」、「登板間隔をコロコロ変えるから、満足な練習や調整ができてないって考えは無いのか?」と否定的なコメントも複数挙がった。
「10月の戸郷は3、9、15、24日と計4試合に登板していますが、15日までの3試合はそれぞれ中4、中5、中5で先発、24日の試合は中8日で先発と、通常の中6日とは違う間隔での登板が連続。この4登板ではいずれも3失点以上を喫して『0勝2敗』と1つも白星がなく、投球イニング数も全て5回以下にとどまりました。このこともあってか、今回の炎上劇は登板間隔を変えながら戸郷を投げさせたことが大きな原因ではないかと原監督を非難するファンも少なくないようです。ただ、戸郷は9月までの22登板を見ても平均投球回はおおむね6イニング程度なので、そもそものスタミナが不足しているという見方もできなくはないでしょう」(野球ライター)
変則起用の影響がどこまであったのかは不明だが、2ケタ10勝を挙げられないままレギュラーシーズンを終えた戸郷。11月6日から予定されるクライマックスシリーズでは果たしてどのような起用法となるのだろうか。
文 / 柴田雅人