問題となっているのは、「0-0」と両チーム無得点の7回表の出来事。この回ヤクルトは1死から山田哲人が阪神先発・ガンケルからヒットを放ち出塁したところで村上に打順が回る。しかし、村上はカウント「3-2」からガンケルが投じた6球目145キロストレートに手が出ず見逃し三振。さらに、この間に二盗を狙った山田も捕手・坂本誠志郎にアウトとされ、ヤクルトは三振ゲッツーの形で攻撃終了となった。
7回表終了後、中継カメラは打席内の村上、ベンチに戻る阪神バッテリー、打席内の村上の順で各選手の様子を映し出す。最初に映った村上は審判の方を振り向き呆然とした表情を浮かべており、2回目に映し出された時は審判に「うそぉ!?」というような言葉を口にしながら首をかしげていた。
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村上の振る舞いを受け、ネット上には「村上が審判の判定にこんなにゴネるなんて初めて見たかも」、「本人としては完全にボールって思ってたっぽいな、見送った瞬間に一塁に歩こうとしてたし」、「際どいコースだから抗議したい気持ちは分かるけど、退場のリスクもあるし審判にはあまり刃向かわない方がいい」といった驚きの声や苦言が寄せられている。
一方、「最近打ててないからそんなに苛立ってるのか?」、「村上は精神的に追い込まれてるようにも見えるな、10月に入ってからはスランプ気味だし」、「今日も全然打ててなかったし元々カリカリしてたのかもしれん」と、直近の村上の調子を絡めたコメントも複数挙がった。
「今季の村上は20日終了時点で『.276・39本(リーグ1位タイ)・107打点(同2位)』と、本塁打・打点の2冠も射程圏内の数字をマーク。ただ、10月は『.255・1本・7打点』と不振に苦しんでおり、20日の試合も『3打数無安打・3三振』と全く打てていませんでした。村上が審判の判定に不満をあらわにした詳しい理由は不明ですが、直近の不振でいら立ちを募らせていたことも背景にあるのではとみているファンも少なくないようです。一方、村上が三振を取られた球は明らかなストライクではなく、内角低めのかなり際どいコースだったため、村上が判定に不満を感じたのも無理はないと擁護する声も散見されます」(野球ライター)
20日の試合は2位阪神と今季最後の直接対決でもあった首位ヤクルト。引き分けたことで優勝マジックは「3」と1つ減ったものの、村上は自分が試合を決めてマジックを減らしたい気持ちが空回りした可能性もあるのかもしれない。
文 / 柴田雅人