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アメリカと共同制作のドラマが注目のWOWOW、民放各局の救世主となるか

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伊藤英明

 WOWOWと米国の定額制動画配信サービスHBO maxが、制作費88億円をかけて共同制作するドラマ「TOKYO VICE」の日本人キャストとして、伊藤英明、笠松将、山下智久らの出演がこのほど、発表された。

 各メディアによると、同ドラマは、1984年から89年まで放送された米の人気テレビドラマ「特捜刑事マイアミ・バイス」や2006年公開の映画「マイアミ・バイス」で知られるマイケル・マン監督が、エグゼクティブ・プロデューサーを務める。

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 ドラマは全8話で、東京で警察担当の新米記者として赴任したジェイクが、特ダネを執拗に求めて危険な裏社会へと踏み込んでいく姿を描く。

 主人公のジェイクを米俳優アンセル・エルゴート、敏腕刑事の片桐役を渡辺謙、ジェイクの先輩記者・丸山詠美役を菊地凛子が演じることは、先に発表されていた。

 新たに発表されたキャスト陣は、伊藤が自らの立場を利用して暗躍する刑事宮本、笠松がヤクザ組織千原会の一員の佐藤、山下が人気ナンバーワンカリスマホストのアキラを演じるという。

 22年春、WOWOWで独占放送・配信することも決定しているが、豪華キャストで話題になることは必至だ。

 「今年1月からWOWOWはテレビがなくても番組を視聴できる配信サービス・WOWOWオンデマンドをスタートさせたが、これは各動画配信サービスに対抗するため。加入者が275万人前後で頭打ちとなっていることから、ついに本気を出し始め、その目玉に掲げるのが発表されたドラマ。もともと、自局の制作費は潤沢で、スポンサー企業を気にする必要もなかったので、クオリティーの高いドラマを連発していた」(テレビ局関係者)

 同社の現在の筆頭株主はフジテレビで、ほかの民放キー局も株主に名を連ねているが、今後は民放との〝共闘〟が増えそうだという。

 「映画化もされたドラマ『MOZU』ではTBSと共闘したが、海外資本を注入したうえで、民放と平等に1本のドラマを放送する戦略で良質のドラマを生み出し、最後は映画化というパターンがこれまで以上に多くなりそう」(同)

 コロナ禍で制作費が枯渇する民放各局の〝救世主〟になりそうだ。

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