イタリア・ラツィオ州で、スクラッチくじを販売していた男が、当せんしたスクラッチくじを受け取るとその場から去り、国外に逃亡しようとしていた疑いがかけられていると海外ニュースサイト『Mirror』と『Daily Mail Online』などが9月6日までに報じた。
>>53歳男、泊まりに来ていた孫をハンマーなどで殴り殺す 金を盗まれたと主張し殺意を否認<<
報道によると、同州にあるタバコ店で、60代の女性がスクラッチくじを購入したという。スクラッチくじとは、削ったその場で当たりが分かる宝くじで、海外ではタバコ店などの売店で売られていることが多い。女性がスクラッチくじを購入したタバコ店は、57歳の男とその妻が経営していた。
女性はスクラッチくじを2枚購入し、その場で削ったが、2枚のうちの1枚が当せん。当せんしたくじの当せん額は最高額である50万ユーロ(約6488万円)だった。女性は当せんを確認してもらうため、当せんしたくじをタバコ店を経営している57歳の男に渡した。女性はくじを渡したが、男はくじを受け取ると女性に分からないように店の外に出て、くじを持って自身のスクーターで逃げたという。店には男の妻もいたが、妻が男の行動を把握していたかどうかは不明である。
具体的な時間は不明だが、女性はくじの確認に時間がかかっていることで、男がくじを持って逃走したと気づいた。男の妻が女性に話したなど、女性がなぜ男がくじを持って逃走していると気づいたのかは明かされていない。女性は男がくじを持って逃走したと分かるとすぐに警察に通報。警察は男を追って捜査をしていたが、男が逃走してから2日後、警察は男を同州にあるローマのフィウミチーノ空港で拘束した。男は同空港から、スペインのカナリア諸島に行こうとしていたという。
警察は男を拘束したが、男はくじを持っていなかった。警察が男にくじがどこにあるのか問うと、男はくじは同空港から車で2時間ほどの場所にある銀行に預けたと伝えた。さらに、男はくじは自分のものであると主張。くじを盗んだ容疑を否認した。警察はくじの所在を確認中だが、現在までにくじが見つかったのかどうかを含め、事件の経過は明かされていない。なお、男にくじを盗んだ容疑がかけられて以降、宝くじやスクラッチくじを管理しているイタリアの税務署は、タバコ店で販売されているスクラッチくじの換金をストップしており、実質的な損害は出ていない。
『Mirror』によると、男はくじは自分のものであるとし、男にくじを盗まれたという被害を報告した女性を名誉毀損で訴えようとしているそうだ。なお、男とともにタバコ店を経営していた妻が罪に問われたという情報はない。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「当せんしたくじを盗むなんて悪質すぎる。かなりの高額なのに女性が不憫すぎる」「当せんくじを奪われた挙句、名誉毀損で訴えられるかもしれないなんて女性が気の毒でしょうがない」「女性と男、どちらの主張が正しいかは分からないけど、男の主張はかなり苦しいと思う。女性がわざわざ嘘をつく理由もないし、警察に通報することまでしているのだから女性の主張が正しいだろう。早く真実が明らかになって欲しい」「男はいきなり50万ユーロのくじを手にして思わず盗んでしまったのだろう。目の前に金目のものがあると判断力が鈍る。欲は恐ろしい」などの声が挙がっていた。
現在も警察は捜査を続けているが、真実が明らかになり正しい人の元に当せん金が手渡されることを祈るばかりだ。
記事内の引用について
「Woman wins £430,000 on scratchcard but shop owner runs away with her ticket」(Mirror)より
https://www.mirror.co.uk/news/world-news/woman-wins-430000-scratchcard-shop-24918105
「Italian pensioner wins £430,000 on a scratch card - but shop owner 'snatches her ticket' and tries to board a flight out of the country」(Daily Mail Online)より
https://www.dailymail.co.uk/femail/article-9962891/Woman-wins-430-000-scratchcard-shop-owner-runs-ticket.html