>>内村航平、物議となった発言振り返る「そこから二転三転があった」 東京五輪に向け自分や関係者を鼓舞<<
1964年東京五輪で団体銅メダルを獲得して以来、団体・個人ともにメダルから遠ざかっていた日本女子勢。その歴史に終止符を打つことが期待された村上は、7月25日に行われた予選で13.933点をマークし、上位8名で争う決勝に8位で進出。その後同27日の団体決勝では14.066点、同29日の個人総合決勝では14.000点をマークするなど調子を上げ種目別の決勝を迎えた。
決勝では8名中6番目に演技を行った村上はメダル圏内へ14.166点以上が求められる中、H難度の大技「シリバス」(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)を決めるなど安定した演技を見せ3位タイの14.166点をマーク。その後残る2名がいずれもこの点数を超えることができなかったため、アンゲリナ・メルニコワ(ROC)と共に銅メダルに輝いた。
日本女子個人では史上初、団体を含めても57年ぶりのメダル獲得という快挙を成し遂げた村上の活躍を受け、ネット上には「やった! 村上選手銅メダルもぎとった!」、「間違いなく女子体操の歴史に名を刻んだ、本当におめでとうございます」、「女子個人初のメダルとは知らなかった、それだけ困難なことをやってのけたのは凄すぎるよ」と喜びの声が数多く寄せられている。
また、メダルがかかる演技中に時折笑顔を見せていた点についても、「笑顔で演技する姿がとても楽しそうで自分も楽しい気持ちになった」、「これまで以上の点数を出さなきゃいけない状況で笑えるのは凄まじい精神力だ」、「とにかく楽しく演技しようっていう気持ちが伝わってきた、それも銅メダル獲得に繋がったんじゃないかな」といった感嘆の声も挙がった。
試合後のインタビューでは「これ以上ないくらいの出来で3番(銅メダル)だったので、これは自分で受け止めてすごく満足したいと思います」と笑顔で語った村上。日本女子勢の歴史を変えた演技は、本人にとっても会心の出来だったようだ。
文 / 柴田雅人