アメリカ・メリーランド州地方裁判所は、人違いで女性を射殺した同州在住の男に、終身刑を言い渡したと、海外ニュースサイト『Baltimore Sun』『WMAR2』などが5月21日までに報じた。
記事によると、2016年5月27日早朝、41歳の女性は、出勤で自宅を出た。自宅駐車場に止めてあった車に乗り込もうとしたところ、突然男が現れ、女性を銃で撃ったという。男はそのまま逃走、女性は病院に搬送されたが死亡が確認された。警察は、付近の防犯カメラに映っていた男の姿を公開、男の行方を捜していた。
事件発生から約1年半後、警察は、同州在住の40歳男Aおよび42歳男Bを、女性殺害の容疑で逮捕、起訴したと発表。防犯カメラに映っていた車などから、男らを割り出した模様。起訴状によると、男AおよびBは、女性殺害を計画、朝の出勤時を狙い、自宅前で待ち伏せして女性を射殺したという。女性殺害の動機だが、裁判で証言できなくするための口封じだ。Aの友人男Cが、保険金詐欺がらみの事件で起訴されていた。この事件の目撃者であった女性が「証人」として、Cの裁判に出廷予定であったという。
しかし、男らが射殺した女性は、ターゲットにしていた証人女性ではない。亡くなった女性は、証人女性の隣の家に住む女性だ。男らは「人違い」をした模様。女性が射殺された時、警察に通報したのは、この証人女性だったと伝えられている。
亡くなった女性は、地元の小学校で働く補助教師で、男らとは全く無関係の人物だ。警察は、男らが家を間違えて、ターゲットとは別人の女性を殺害したと見ている。男らは容疑を否認しているそうだ。5月11日に開かれた裁判では、殺人罪など複数の罪で有罪、男Aには終身刑が言い渡されたという。男Bにも終身刑が言い渡される見込みだ。なお、メリーランド州は死刑を廃止しているため、終身刑が最高刑である。
>>目が覚めたら全身血まみれに、原因は上階の住人 ポタポタと天井から垂れてきたものは<<
このニュースが世界に広がると、ネット上では「女性が本当にかわいそう」「人違いで殺されたとか、やりきれない」「殺人を何とも思っていないから、平気でこういう間違いをする」「あり得ないミス。ミスしてはいけない場面でミスるバカ」「これは死刑が妥当」「証人になるのも命がけだ」「生き残った証人女性も罪悪感で苦しいだろう」「被害者女性と証人女性は似ていたのかな?」など様々な声が上がった。
人違いで人を殺すなど、あり得ないミスだが、そもそも人命を奪うこと自体が許されることではなく、極刑に処されても文句は言えまい。
記事内の引用について
Baltimore man who intended to silence witness gets life for mistaken-identity killing of teacher’s aide(Baltimore Sun)より
https://www.baltimoresun.com/news/crime/bs-md-ci-cr-davon-carter-sentence-latrina-ashburne-20210520-bnp3cu7tfjb43gwmpjxyjsp4ze-story.html
Baltimore man sentenced to life for murder of woman wrongly thought to be a witness(WMAR2)より
https://www.wmar2news.com/news/local-news/baltimore-man-sentenced-to-life-for-murder-of-woman-wrongly-thought-to-be-a-witness