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バルト海の沈没船の中に眠る? 帝政ロシアの秘宝「琥珀の間」

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画像はイメージです

 ポーランドのダイビングチームが昨年12月、第二次世界大戦時代に行方不明になった汽船「カールスルーエ」がバルト海の海底に沈んでいるのを発見し、注目を集めた。

 「カールスルーエ」は第二次世界大戦が終結するまでの数日間、東プロイセンからドイツ軍と民間人を避難させることに関与したいくつかの船の一隻だった。船には積み荷としてヨーロッパ占領中にナチスが接収していた貴金属など貴重品が含まれていた可能性があり、歴史家にとって非常に興味深い発見だ。

 中でも期待されているのが、世界の8番目の不思議とも言われている「琥珀の間」の装飾の発見だ。ロマノフ王朝の王宮を飾った「琥珀の間」は金や真珠で飾られた壁が琥珀色に輝いて見えたことからこの名が付けられている。

 初めはプロイセン王フリードリヒ1世のためにドイツ人の職人たちによって制作されたが、後年ロシア皇帝ピョートル大帝に贈呈された。その後、琥珀の間の壁はナチスドイツが接収。東プロイセンの首都ケーニヒスベルクに移され、ケーニヒスベルク城に保管されていたそうだが、第二次世界大戦でドイツが敗北して以降は不明となっていた。「琥珀の間」は現在、2億7500万ドルを超える価値があると推定されている。

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 そんな「琥珀の間」のパネルが、沈没したカールスルーエの中にまだ残されているのではないかと考えられている。実際、カールスルーエを発見したダイビングチームによれば船の中には未開封の箱や木箱が複数存在していたという。調査したダイバーのトマシュ・スタチュラ氏は「バルト海の底にこの船が眠っている可能性が高いと判明した昨年以来、私たちは船の残骸を探していました。カールスルーエはほぼ無傷であり、その中から軍用車両や磁器などを発見しています。中身がまだ分かっていない多くの箱の中にも様々な発見があることでしょう」と語る。

 そして今月末、ダイビングチームが10日間の潜水調査を予定していることが明らかになった。今後、カールスルーエ号で行われる一連の潜水作業では、現場で発見されたすべての資料を記録し、価値のあるものが発見された場合には、ポーランド政府が国策として潜水作業を行い、さらに調査することになっている。

 この調査によって謎が完全に解明されるのか。期待していきたいところだ。

(山口敏太郎)

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Divers Set to Scour Sunken Nazi Ship for Legendary Lost Amber Room(coast to coast)より
https://www.coasttocoastam.com/article/divers-set-to-scour-sunken-nazi-ship-for-legendary-lost-amber-room/

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