東京大学大学院人文社会系研究科の佐藤教授と又吉が、「笑い」、「小説」、「創作」、「コミュニケーション」、「SNS」といった様々なトピックスを通じて“言葉力”を語る本イベント。司会進行はしずるの村上純が務めた。
>>全ての画像を見る<<
又吉は東大の安田講堂でのトークを終えると、「すごく勉強になった。言葉というテーマだったんですけど、(自分の中にある)言葉の力が広がったり、立体的になった感覚があります」と感想を述べる。安田講堂でのイベントに関しても、「ここに来るのは初めて。舞台に立ってみると、デザイン性の高い建物だなって。緊張感がありました。貴重な体験ができたと思っています」と嬉しそうな表情。
「人を動かすのに重要な言葉」に関して意見を求められると、「その人がその言葉をどのくらい信用できているか。適当に言っていても伝わらないことがある。その言葉の重み、強さ、どこまで信じられるかが大切」とコメント。
また、匿名でのSNSの度を越えた書き込みなどが横行する現代社会と絡め、「人には見せてはいけないけど生まれてしまう言葉」についても、「難しいけど、例えば自分の日記に書いている言葉は見せないようにできる。でも、ネット上ではそれを匿名であるという安心感から他者に向けてしまうことがある。そういう危険性があることをみんなが共有できないと(ネット上の言葉の問題などは)無くせないかなと思います」と持論を展開した。
「思っていることは伝えてもいいじゃないかという主張もあると思いますけど、それによって失うチャンスもあるということが、いろんな人に伝わればいいなと思います」と又吉。「僕はコントをやる中で小説を書いた。結びつかないものが結びついた時に新しいものが生まれる。異ジャンルと交わると発見がある。そういう意味では今回東大とコラボができたのは良かった。せっかくの機会だと思い切って参加して良かった」と語っていた。
(取材・文:名鹿祥史)