>>あの「決して真実にたどり着けない」都市伝説が映画化!「鮫島事件」とは?<<
近年では日本にも定着し、各地でハロウィン関連のイベントが行われている。渋谷などの繁華街に仮装で繰り出す人も多く、騒動が起きたりもしているが、今年は新型コロナウイルスの流行もあって「繁華街に出ないように」というお達しが出ている。
さて、そんなハロウィンのイベントに関連して、奇妙な噂がささやかれているという。「ハロウィンのイベントで無差別に配られたお菓子にドラッグが入っていた」というもので、麻薬組織が乱用者を増やすために行っているものという理由付けもされていた。もちろん噂、デマにすぎなかったのだが、同様の噂や都市伝説は海外では昔からあったようだ。
例えばアメリカでは「ハロウィンで仮装して家々を訪ねる子どもたちに、毒や薬物、刃物やガラスの破片が入ったお菓子を渡してくる人物がいる」という話がハロウィンの時期になるとよく出て、注意喚起されるそうだ。しかし、これは大半が都市伝説にすぎないという。
原型になる噂は1940年代にはあったようだ。この時は「子どもに熱した10セント硬貨を渡してやけどさせる大人がいる」というものだったらしい。「その人はどうやって熱い硬貨を手渡すことができたのか」などと突っ込みたくなるポイントが多数あるところが都市伝説らしさと言えるだろうか。その後、「毒物や危険物を混ぜたお菓子を配る人がいる」という噂に変化していったようで、1960〜70年代にかけてメディアで噂が取り上げられるようになったとされる。
一方で1974年には、父親が毒入りのキャンディで自身の子どもを殺してしまうという不幸な事件も起きていた。まさに噂が現実になったかのような恐ろしい事件だが、犯人の父親が噂を知っていたかどうかは定かではない。しかし、このような事件も起きていることから、「ハロウィンの危ないお菓子」の噂はいつまでたってもなくなることはないのだろう。
(山口敏太郎)