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まるで落書き?ナスカで新たに「ネコの地上絵」発見 パラカス文化後期のものか

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画像はイメージです

 ペルーに存在する奇妙な遺跡「ナスカの地上絵」。チリのパンパ=コロラダ、パンパ=インヘニオという盆地に存在するもので、幾何学的な図形や動植物をかたどった巨大な絵が描かれているというもの。近年はドローンやAI技術の発展により、これまで知られていなかった図像が発見されて注目を集めている。2010年代には山形大学人文学部の坂井正人教授を中心とする研究グループがナスカ大地南部でこれまで未発見だった地上絵を多数発見している。

 ​>>新たに143点発見 不思議な巨大絵「ナスカの地上絵」<<​​​

 そして先日、ペルーの文化省が新たな地上絵が発見されたと発表した。問題の地上絵は丘の斜面に描かれていたもので、右側に顔、左側に体が伸びているネコ科の生物をかたどったものと考えられている。制作された時期は約2000年前で、ペルー文化省で地上絵保護を担当するジョニー・イスラ氏によれば、他の地上絵より早い時期に描かれたものとのこと。今回の地上絵は急斜面に描かれており、浸食を受けやすい地形に存在していたこともあって、ほとんど消えかけていたという。クリーニングと保存作業の結果、これまでにないテイストの地上絵が明らかになったというわけだ。

 現在「ナスカの地上絵」と呼ばれている大半の地上絵は、アンデス文明でナスカ文化が栄えた紀元200~同700年の間に作られたものだ。しかし今回発見された地上絵はアンデス文明形成期のパラカス時代に当たる、紀元前500年から紀元200年に描かれたものとされている。実際、パラカス時代の織物などには地上絵と似たネコや鳥、人間の絵柄が登場しているそうで、地上絵の図像とも類似しているという。

 パラカス文化はナスカ文化に大きな影響を与えたとされており、ナスカの地上絵もパラカス文化からさらに発展して形成されたものとみられているようだ。後年のナスカ文化になって、地上絵がより大規模に、図像もより幾何学的で精緻なものになっていったのではと考えられている。同じ地上絵でも、我々の知る地上絵とかなり絵柄のタッチが違うのは制作時期が大きく関係していると考えてよさそうだ。

 なお、今回の地上絵があまりにもゆるいタッチだったため、ニュースが流れてからネットで大人気となり、「子どもの絵かと思った」「あまりの絵柄にフェイクニュースかと思った」という感想が流れた。また、フリー素材サイト「いらすとや」には翌日、さっそく地上絵のイラスト素材が登場。 

 「仕事が早い」と話題にもなっている。今後、同様に古い地上絵が発見される可能性もある。今度はどんな地上絵がお目見えするのだろうか。

(山口敏太郎)
参考URL
https://news.yahoo.co.jp/articles/62006069e9a22fd74b125288b7bf4f56121c5d4d

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