その歴史は古く、今から50年以上前に日本テレビ系で放送された『なんでもやりまショー』内の1コーナー「どっきりカメラ」ではないか、とされている(このコーナーは後に「元祖どっきりカメラ」として独立した番組になっている)。
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50年以上の歴史のある「ドッキリ番組」であるが、仕掛けられる側は人間であるが故、我を忘れて怒ってしまうタレントも多く、トラブルに発展してしまうケースも少なくない。なかでも近年、大きな話題となったのが、2016年3月に放送された『めちゃ×2イケてるッ!』(1996年~2018年)で、ドッキリを仕掛けられた俳優・哀川翔の「ガチギレ」ぶりだった。
哀川が登場したのは「リアクションが全く想像できない芸能人にどっきりを!!」と題した企画で、タイトルの通り、あまり表情を崩さなそうな芸能人をターゲットに行うというものだった。
ターゲットにされた哀川は、ヤクザ映画のイメージもあるためか、ドッキリにかかった事はあまりなく、どのようなリアクションをするのか注目された。
そして、哀川は番組の思惑通り、ケーキ爆破ドッキリに引っ掛かり、私服がケーキまみれになってしまった。
「ドッキリ大成功」とナインティナインの二人が近寄ると、哀川はギロリと二人をにらみつけ、ケーキまみれのジャケットを床に叩きつけた。さらに、岡村の持っていた「ドッキリ大成功」の立て看板を奪い、床に叩きつけるシーンがノーカットで放送されたのである。
このハプニングは、周囲のエキストラも目を丸くして驚いていたため、ヤラセなしのガチであると考えられ、結果的に哀川は番組責任者の謝罪を受け入れ、笑って許していたが、見ている視聴者は、どう見ても怒っている哀川の表情に思わず恐怖したという。
なお後日、岡村がラジオで話したところによると、哀川はやはり本気で怒っていたといい、普段からの付き合いもあり、なんとか許して貰ったという。
何事もなくてよかった!
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)