問題の箇所は、聖書のヨハネの黙示録第6章で、終末の前に4人の馬に乗った天使が現れるというもの。白い馬の騎士、赤い馬の騎士、黒い馬の騎士、青ざめた馬の騎士がそれぞれ順番に登場し、「彼らには、地の四分の一を支配する権威、および、剣と、飢饉と、死と、地の獣らとによって人を殺す権威とが、与えられた」という記述になっている。
弓を持つ白い騎士は「勝利(支配)」を司り、侵略戦争を意味すると言われている。2番目の赤い騎士は「戦争」を司り、手に剣を持っていて人々を戦争に向かわせるという。3番目の黒い騎士は「飢饉」を司り、人々の食料を図る天秤を手にしている。4番目の騎士は青ざめた馬に乗った「死」そのもので、傍らには黄泉を引き連れており、疫病により大量の人が亡くなることを意味しているという。
この噂を信じる人々は、聖書と現在世界で起きている事を次々と関連付けており、「今年は黙示録の4人の騎士のうち2人がすでに出現している。戦争はイランとアメリカの確執で、病気はコロナウイルスの発生だ」という書き込みや、アフリカで害虫のサバクトビバッタが大量発生して食料不足が懸念されているため、「黙示録の騎士は既に3人が現れている」という意見等が出てきている。これらの噂から、ここ最近キリスト教圏で話題になっている終末思想の「携挙の日が近い」という話を出してくる人もいる。
しかし、この噂について大半のクリスチャンやキリスト教関係者らは賛同を示していないし、聖書の専門家は彼らが聖書の文面を理解していないと主張。今回の流行を安易に聖書と関連付けるべきではないという見方が一般的であり、彼らには冷静な視点と態度を取り戻すよう語っている。
(山口敏太郎)