ただ、ミルクボーイ以上に存在感を示していたのがアインシュタインである。アインシュタインと言えば、稲田直樹のブサイクキャラがよく知られている。これまで稲田単体では何度か番組に出ているものの、今回は相方の河井ゆずるを伴ってコンビでの初出場となった。くしくも、アインシュタインはこの4月から東京進出を宣言したばかりである。この番組は前哨戦と言えそうだ。
番組一発目に稲田が発したのは、まさかの「ブサイク卒業宣言」だった。さんまが無観客で「観客のキャーとかブサイクとかで笑い取れないから、稲ちゃん不利よね」と問われると、稲田は「僕ね、ブサイク卒業しました」と堂々と宣言したのだ。これには、ネット上で「これ、東京進出後は『ブサイクなし』で行く宣言じゃね」「相方もいるから別の顔を見せるのか」といった声が聞かれた。
稲田は「そろそろスキルアップというか、次のステージに行こうと思って、顔イジリに頼るのやめます」と理由を説明。さんまから「でも、イジってまうで」と言われると、稲田は絶妙な間合いで「それは好きにして下さい」と返し、さんまから「お前、大学院入ったわ」と実力を認められていた。この日の放送では、稲田は「メイクさんから『鼻だけ』褒められた」といった変化球の顔ネタで笑いを誘っていた。これには、ネット上で「なんか、入り組んだ話になってきたな」「顔ネタ全部やめるわけでもなさそうだから安心」といった声が聞かれた。
それでも、アインシュタインは『M-1』では毎回決勝をうかがうポジションにあり、稲田はピンでも『R-1グランプリ』(フジテレビ系)の決勝への進出経験もある。東京進出にあたり、「顔」ではなく「ネタ」で勝負したい思いもありそうだ。