本作は、『週刊少年マガジン』(講談社)で1994年から1997年まで連載されていた漫画原作の実写化ドラマだ。その続編が、大ヒットマンガ『GTO』。『GTO』の原作は、1997年から2002年まで同誌で約5年間連載、その後続編が数回連載されている。1998年には反町隆史・松嶋菜々子を主演に迎え、テレビドラマ化もされた大人気作品だ。
元暴走族のリーダー鬼塚英吉が高校教師となり、破天荒な行動で生徒たちの問題を解決していく教育ドラマだが、『湘南純愛組!』はヤンキーの鬼塚英吉と親友である弾間龍二の高校時代を描いた青春物語だ。
1990年の湘南を舞台にした本作は、全編において90年代を代表するT-BOLANの曲を使用し、主題歌はT-BOLANが新曲『My Life is My way 2020』を書き下ろした。『GTO』の主題歌である反町隆史の『POISON 〜言いたい事も言えないこんな世の中は〜』も挿入歌として使用されており、90年代に青春を過ごした人たちにはたまらない世界観に仕上がっている。
主役の鬼塚英吉を演じるのは、木村拓哉主演のドラマ『グランメゾン★東京』(TBSテレビ系)にも出演した寛一郎。寛一郎はサラブレッド俳優であり、父は俳優の佐藤浩市、祖父は三國連太郎だ。
相棒の弾間龍二を演じるのは、劇場版も公開されたテレビドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)やテレビドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る。』(NHK総合)に出演した金子大地。
その他、柳ゆり菜、吉田志織などの若手キャスト陣が名前を連ねるとともに、南野陽子や吉田栄作など90年代のスターたちの出演も見ものだ。総監督は、2019年にNetflixで配信され話題をさらった『全裸監督』などの内田英治。
本作で話題になっているのは、バイクが登場するシーン。原作で英吉・龍二が乗っているバイク、「KAWASAKI ZEPHER 1100」や「HONDA CB 400 プロアーム」が忠実に再現され、バイクでのレースシーンは見ごたえがあると評判だ。
また、トレンディドラマを風刺したようなギャグ満載のストーリー、映画『クローズ』シリーズをほうふつとさせる喧嘩シーン、そして英吉と龍二の恋物語の行方など、最新のキャストにより90年代にタイムスリップできるのが魅力だ。
同様に80、90年代のヤンキー文化を扱った『今日から俺は!!』(日本テレビ系)が2018年に実写化されヒット、7月には映画公開も控える。本作も原作を楽しんだ40代男性から強い支持を受けており、原作を知らないが90年代カルチャーにハマった若年層にも楽しめる作品。ドラマの公式Twitterでは残念ながら無観客となった試写会イベントの様子をレポートしており、キャストの意気込みなどを伝えている。『湘南純愛組!』は1話30分全8話がAmazon Prime Videoで配信中。