事の発端は、2月27日、Twitterのあるアカウントが、「コロナで品薄になる品予測を根拠付きでお伝えします」「トイレットペーパーとティッシュベーパー(原文のまま)が品薄になります」「製造元が中国です。生産元がティッシュベーパー(原文のまま)やトイレットペーパーを生産をそもそもしていないのが根拠です」とツイートしたこと。
さらにFacebookでも、同様の主張を行う人物おり、ネット上ではデマの元凶はこの人物ではないかとの見方が広がる。ただし、このツイートよりも前にデマを流した人物がいるとの指摘もあり、意見が分かれていた。
デマの元凶とされたFacebookユーザーについては、Facebook上で位置情報を頻繁に投稿していたこともあり、個人が特定され情報が流出。この2人の人物は同一人物で、米子医療生活協同組合の職員だと判明した。個人情報の流出を受け「事実誤認あった」という趣旨の謝罪文を投稿していた。
投稿を受け、調査に乗り出したと見られる米子医療生活協同組合は、3日夜になり公式サイト上に理事長名義で、「新型コロナウィルスにかかわりトイレットペーパーが品薄になる旨の事実とは異なる誤った情報のSNSへの投稿者の1人が、当組合の事業所に勤務する職員であることが判明しました。当組合の職員の極めて不適切な行為により多くの皆様方にご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます。当該職員には当組合の規定に照らして厳正な対応を検討いたします」などと謝罪文を掲載し、処分を示唆した。
この職員がデマの元凶であるか否かは諸説あるが、トイレットペーパー品薄デマを流したことは事実だけに、「罪に問えないのか」「許しがたい」「こういう投稿に刑罰を与えるべきだ」と怒りの声が挙がった。
今回の件については情報を信じ拡散したSNSユーザーや、それを報じたメディアについても、批判がある状況。「デマ」を簡単に信じないよう情報の信憑性を吟味したうえで受け取るよう心がけたい。