昨年の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」では、ピエール瀧が、今年の大河ドラマ「麒麟がくる」では、沢尻エリカ被告がそれぞれ薬物事件で逮捕されて降板。両番組とも撮り直しを余儀なくされてしまった。
各紙によると、木田幸紀放送総局長は、「正式な契約書を交わす前に、違法薬物や反社会的勢力との関わりがないかを確認していただき、書面で提出していただくことにしました」と説明。
確認書は、「出演にあたってのお願い」の形式で、違法性が疑われる行為と無関係であることを誓約し、書面に署名してもらうもので、所属事務所代表と出演者本人が署名。
提出するのは、来年度(2020年4月)以降に放送される大河ドラマ、連続テレビ小説をはじめとした定時番組のレギュラー出演者が対象になるというのだ。
「NHKの番組制作費は視聴者の受信料でまかなわれている。そのため、番組の制作費を開示する義務があり、不祥事を起こした出演者に対する金の流れをクリアにしておかなければならない。そのため、確認書に違約金などの条項を盛り込んでおけば、出演者に迷惑をかけられた場合、すみやかに請求することができる」(テレビ局関係者)
NHKが早々と発表した対応策だが、今後、民放各局も続くことになりそうだという。
「薬物事件のみならず、不倫スキャンダルなどによる出演者の途中降板も想定されるが、各ケースごとにルールを決めておけば、所属事務所もそれに従うしかない。徐々にテレビ業界にNHKの対応策が浸透していくのでは」(芸能記者)
とりあえず、NHKの定時番組出演者の不祥事は減りそうだ。